産経デジタルは4月26日、「自転車用ヘルメットに関する一斉調査」の結果を発表した。調査は全国1,718の自治体(市区町村)および23特別区(計1,741)を対象に実施された。回答率は94.9%。計1,653の市区町村(1,630の自治体および23特別区)の回答をもとに集計した。

  • 自転車用ヘルメットに関する一斉調査

ヘルメット着用率を把握・調査している自治体は全体の3%

まず、各自治体に対し、自転車用ヘルメットの着用率を把握、調査しているかについて尋ねたところ、全体の3%にあたる52の市区町村が把握・調査していると回答した。

都道府県別でみると、最も多かったのは三重県の14自治体で、次点に愛知県が7、大阪府が6と続いた。ただ、着用率の調査手法に共通性がなく、精緻に把握できている自治体はさらに少ないことも明らかとなった。

  • 自治体および23特別区による自転車用ヘルメット着用率の把握&調査状況について

駐輪場や自転車利用の多い交差点など、特定の場所で限られた時間に実地調査を行なっている市や、約4,000人を対象にネットモニターアンケートを実施している市など、調査期間や対象者数にばらつきがあり、そのため「着用率」の統計的な比較分析は難しく、データの取得方法に課題があることも判明した。把握・調査していない自治体の特長として、都道府県側がデータ集計を担っているという回答も見られた。

購入補助制度を導入する割合は全体で21%

自治体として、自転車用ヘルメットの購入補助制度を導入しているかについても聞いた。すると「導入(設定)している」と答えたのは、351の市区町村で全体の21%にあたることがわかった。

  • 自治体および23特別区による自転車用ヘルメットに関する補助制度を設定している割合

回答の中で最も高かった補助上限額は、条件を満たせば全額負担という自治体が2件で、以下、5,000円が2件、4,000円が7件、3,000円が60件、2,000円が208件、1,000円が16件。なお、ヘルメットの購入金額の半分まで、かつ上限額を設ける自治体が多くみられた。

着用率を把握もしくは調査し、かつ補助制度も設定している自治体は16と少なく、全体の1%にも満たない割合だった。その内訳は、愛知県の6自治体(豊橋市、一宮市、安城市、小牧市、あま市、幸田町)が最も多く、そのほかは、大阪府3(豊中市、松原市、東大阪市)、東京都2(杉並区、八王子市)、山梨県2(甲府市、南アルプス市)、長野県2(松本市、飯田市)、広島県1(廿日市市)だった。

なお、補助が受けられる条件についても調査すると「安全基準を満たした新品購入」、「学生限定」、「自転車保険加入者に限る」などの回答が多く、自転車用ヘルメット着用義務化が始まって1年が経過した2024年4月1日から補助をスタートする自治体も見受けられた。補助の手法に関してはクーポンの発行、補助金の設定、割引対応など、地域によって異なる方法で配布されていることもわかった。

  • 補助制度が適用される条件(日本国内の「SG」「JCF」マーク、海外の「CE EN1078」等が対象)

自転車用ヘルメット着用率向上に向けて

補助制度を設定している市区町村の導入率を、都道府県別にして分析すると、徳島県が「100%」で愛知県が「92%」、長野県や東京都も高い割合を示し、警察庁発表の都道府県別着用率が最も高かった愛媛県は「35%」だった。愛媛県では、教育委員会が主導して県内の全高校で自転車通学時のヘルメット着用を義務化している。

  • 都道府県別、各市区町村における補助制度導入割合

警察庁交通局交通企画課の日下真一課長は「ヘルメットの購入に対して助成があれば、利用者にとって購入のきっかけにもなります。また、自治体が自転車用ヘルメット着用に関して住民の実態を把握することは、着用促進に向けた取り組みを推進するうえで有効であると考えます。着用率のさらなる向上へ積極的な動きが広がっていくことを期待しております」と、着用を推進する活動の継続性とさらなる拡大に期待を込めた。