あたたかな日が差し込み、春らしさをより実感する4月。今年も一流の名馬が誕生する、重賞競走の季節が近づいてきました。多くの競走馬が歴史に名を刻んできた、京都競馬場で行われる中央競馬の重賞競走「天皇賞(春)」。日本の競馬界において最も長距離かつ、競走馬のキャリアに影響を及ぼす重要な大会の一つとされ、競馬ファン以外で注目している方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回、マイナビニュース会員を対象に「天皇賞(春) 優勝馬の人気ランキング」というアンケートを行いました。チェックしてみてくださいね。

天皇賞(春)の歴代優勝馬人気ランキング

  • 天皇賞春歴代優勝馬の人気ランキングを紹介

    天皇賞春の歴代優勝馬の印象に残ってることは?

「1990年からの天皇賞(春)で印象に残っている馬」を聞いたところ、結果は以下のようになりました。

1位:ディープインパクト(35.5%)
2位:キタサンブラック(8.2%)
3位:メジロマックイーン(6.6%)
4位:ライスシャワー(4.9%)
5位:イングランディーレ(3.8%)
6位:テイエムオペラオー(3.3%)
6位:スペシャルウィーク(3.3%)
8位:ビートブラック(2.7%)
8位:マヤノトップガン(2.7%)
10位:フェノーメノ(2.2%)
10位:メイショウサムソン(2.2%)
10位:サクラローレル(2.2%)
13位:ジャガーメイル(1.6%)
13位:ヒシミラクル(1.6%)
13位:メジロブライト(1.6%)
13位:スーパークリーク(1.6%)
17位:フィエールマン(1.1%)
17位:ゴールドシップ(1.1%)
17位:マイネルキッツ(1.1%)
17位:スズカマンボ(1.1%)
21位:タイトルホルダー(0.5%)
21位:レインボーライン(0.5%)
21位:ビワハヤヒデ(0.5%)

ここからは10位までにランクインした競走馬について、印象に残るレースや人気の理由などをご紹介します。

1位:ディープインパクト(35.5%)

1990年からの「天皇賞(春)」で印象に残っている馬ランキング、1位は「ディープインパクト」でした。

2004年から2006年にかけて活躍した競走馬。日本の競馬を変えたといわれるサンデーサイレンスを父にもつディープインパクトは、2005年にはシンボリルドルフ以来、21年ぶりとなる無敗でのクラシック三冠を達成した名馬です。

直線では他の馬を寄せ付けない圧倒的な加速を見せ、見る人々の心を鷲づかみにしました。2006年の「天皇賞(春)」ではスタートで出遅れたものの、圧倒的スピードで追い抜き、他の競走馬を瞬く間に引き離して優勝しました。

生涯成績は14戦12勝。生涯レースで獲得した賞金は14億5455万円です。

生年月日:2002年3月25日
生産牧場:ノーザンファーム

人気の理由

  • 「跳ねるように走るディープインパクトは特徴的な馬である。ファンの期待を裏切らない凄い馬だったから。」(女性・64歳)
  • 「無敵の加速力が魅力的だったから。」(女性・38歳)
  • 「直線でのスピードが他の馬と比較にならないと感じた、本当にすごい馬だったから。」(男性・76歳)

2位:キタサンブラック(8.2%)

2015年から2017年にかけて活躍した競走馬。歌手の北島三郎氏の所有馬としてデビューしたキタサンブラックは4歳時に、「天皇賞(春)」と「ジャパンカップ」を制覇した名馬です。

スタートから先頭集団につけそのままゴールまで駆け抜けるスピードとスタミナで、多くの競馬ファンを魅了しました。2017年の「天皇賞(春)」ではスタートで出遅れたものの、最後の直線では巻き返し優勝を果たしました。

生涯成績は20戦12勝。生涯レースで獲得した賞金は18億7684万3000円です。

生年月日: 2012年3月10日
生産牧場: ヤナガワ牧場

人気の理由

  • 「先行逃げ切りが印象に残っているから。」(男性・53歳)
  • 「圧倒的に強く、オーナーさんの知名度が高いから。」(男性・47歳)

3位:メジロマックイーン(6.6%)

1990年から1993年にかけて活躍した競走馬。史上初となる天皇賞父仔3代制覇の偉業をなし遂げたメジロマックイーンは、1990年の「菊花賞」で優勝。

「最強のステイヤー」とも称された、スタミナを生かした圧巻のロングスパートで定評の名馬です。1992年の「天皇賞(春)」では年下の二冠馬トウカイテイオーと対戦し、「天下分け目の決戦」と呼ばれた大一番を制して、史上初の「天皇賞(春)」2連覇を達成しました。

生涯成績は21戦12勝。生涯レースで獲得した賞金は10億1465万7700円です。

生年月日:1987年4月3日
生産牧場:メジロ商事

人気の理由

  • 「競馬を始めたときの当時の人気の馬で、印象がすごく残っているから。」(男性・52歳)

4位:ライスシャワー(4.9%)

1991年から1995年にかけて活躍した競走馬。負けても挑み続ける勝地に対する執念の強いライスシャワーは、1992年の「菊花賞」では、ミホノブルボンの無敗でのクラシック三冠を阻止、翌1993年の「天皇賞(春)」ではメジロマックイーンの3連覇を阻止。その後不調時期があったものの、1995年の「天皇賞(春)」では復活優勝を果たした名馬です。

しかし、続く宝塚記念でレース中に故障により3コーナーで転倒。そのまま帰らぬ馬となってしまいました。現在ではライスシャワーの石碑が京都競馬場に建てられ、今もなお愛され続けています。生涯成績は25戦6勝。生涯レースで獲得した賞金は7億2949万7200円です。

生年月日:1989年3月5日
生産牧場:ユートピア牧場

人気の理由

  • 「細身の馬体だが走る姿はまるで獲物を追う獣の様だから。」(男性・59歳)
  • 「小さい馬でケガもあったが復活の2度目の天皇賞(春)勝利は特に感動したから。」(男性・53歳)

5位:イングランディーレ(3.8%)

2001年から2006年にかけて活躍した競走馬。史上最も大番狂せをした競走馬といっても過言ではないイングランディーレは、歴史的な“大逃げ”で名声を上げた名馬です。

2004年の「天皇賞(春)」では、序盤から後続を引き離し、レース後半でも後続馬が仕掛けられないほど引き離して優勝しました。生涯成績は34戦8勝。生涯レースで獲得した賞金は3億645万3000円です。

生年月日:1999年5月21日
生産牧場:社台ファーム

6位:テイエムオペラオー(3.3%)

1998年から2001年にかけて活躍した競走馬。競馬ファンの中では「世紀末覇王」と呼ばれるテイエムオペラオーは、2000年に8戦8勝(※G1:5勝)で芝の古馬中長距離GⅠを完全制覇という偉業を成し遂げた名馬です。

新馬戦に骨折が判明するなど順調とは言い難いデビューでありつつも、和田竜二騎手との絆を深め着実にレースをこなしていくことで、当時歴代最高の賞金獲得記録を叩き出す伝説の名馬へと成長しました。

生涯成績は26戦14勝。生涯レースで獲得した賞金は18億3518万9000円です。

生年月日:1996年3月13日
生産牧場:杵臼牧場

人気の理由

  • 「徹底マークされながらよく勝ったなあと思ったから。」(男性・41歳)
  • 「二連覇したころのテイエムオペラオーはとにかく強かった印象があるから。」(女性・45歳)

6位:スペシャルウィーク(3.3%)

1997年から1999年にかけて活躍した競走馬。安定した強さでファンからの信頼も厚かったスペシャルウィークは、武豊に初めての東京優駿(※日本ダービー)優勝を贈った名馬です。「東京優駿」では2着に5馬身差をつける大勝利を収めました。

1999年には「アメリカジョッキークラブカップ」と「阪神大賞典」を制し、続く「天皇賞(春)」では4コーナーで先頭に並ぶ積極策からセイウンスカイを競り落とし、メジロブライトの追撃も抑えて優勝。古馬になり3連勝を果たしました。

生涯成績は17戦10勝。生涯レースで獲得した賞金は10億9262万3000円です。

生年月日:1995年5月2日
生産牧場:日高大洋牧場

8位:ビートブラック(2.7%)

2009年から2014年にかけて活躍した競走馬。青毛の美しい毛をもつビートブラックは、2012年の天「皇賞(春)」では、14番人気という低評価を一気に覆す大金星を挙げた名馬です。生涯成績は34戦6勝。生涯レースで獲得した賞金は3億2021万7000円です。

生年月日: 2007年5月23日
生産牧場:ノースヒルズマネジメント

人気の理由

  • 「逃げ切りが印象的だったから。」(男性・47歳)
  • 「走る姿と毛並みが美しかったから。」(男性・49歳)

8位:マヤノトップガン(2.7%)

1995年から1997年にかけて活躍した競走馬。遅咲きのステイヤーとも言われるマヤノトップガンは、G1において「菊花賞」「有馬記念」「天皇賞(春)」「宝塚記念」と4つの大レースを制した名馬です。

サクラローレルとマーベラスサンデーも出馬した「三強対決」として注目された1997年の「天皇賞(春)」では、後半に入って強烈な末脚で迫り2頭を並ぶ間もなく交わし観客を圧倒させました。

生涯成績は21戦8勝。生涯レースで獲得した賞金は8億1039万円です。

生年月日:1992年3月24日
生産牧場:川上悦夫牧場

人気の理由

  • 「田原ジョッキーとのコンビが印象に残っているから。」(男性・43歳)
  • 「田原騎手とのコンビで活躍して、よく記憶に残っているから。」(男性・55歳)

10位:フェノーメノ(2.2%)

2011年から2015年にかけて活躍した競走馬。「天皇賞(春)」においては、2013年2014年と2連覇を達成させました。生涯成績は18戦7勝。生涯レースで獲得した賞金は6億2910万8000円です。

生年月日:2009年4月20日
生産牧場:追分ファーム

10位:メイショウサムソン(2.2%)

2005年から2008年にかけて活躍した競走馬。速さとパワーで注目され「東京優駿(※日本ダービー)」では1番人気を獲得したメイショウサムソンは、クラシック二冠を達成した名馬です。

翌2007年には、史上4頭目となる同一年での「天皇賞(春)」「天皇賞(秋)」連覇を達成しています。2007年の「天皇賞(春)」では、最後の直線で他の競走馬を力強く追い抜き、優勝しました。

2007年には海外の舞台「凱旋門賞」に出馬し、10位という結果でありながらも人々に多くの感動を届けました。生涯成績は27戦9勝。生涯レースで獲得した賞金は10億6594万9000円です。

生年月日:2003年3月7日
生産牧場:林孝輝

10位:サクラローレル(2.2%)

1994年から1997年にかけて活躍した競走馬。挫折を繰り返しながら栄冠を勝ち取ったサクラローレルは、幾度の怪我の中でG1にたどり着き「天皇賞(春)」と「有馬記念」で勝利した名馬です。

登竜門となるクラシック三冠では、怪我の影響でその名を出馬表に連ねることすらなかったサクラローレルが、Gl戦線に出馬するようになったのは6歳の頃。引退していても不思議ではない年齢から加速し、名馬へと成長を遂げた粘り強い馬です。

1996年には「天皇賞(春)」と「有馬記念」で優勝し、その評価に見合う年度代表馬という称号を獲得しました。生涯成績は22戦9勝。生涯レースで獲得した賞金は6億2699万1000円です。

生年月日:1991年5月8日
生産牧場:谷岡牧場

人気の理由

  • 「レース前は、前走の阪神大賞典で復活した最強の三冠馬ナリタブライアンと前年の年度代表馬マヤノトップガンの一騎打ちムードであったが、最後の直線でサクラローレルがナリタブライアンを並ぶ間もなく抜き去る姿に衝撃を覚えたから。」(男性・52歳)
  • 「挫折を潜り抜けた強さがかっこよすぎるから。」(女性・33歳)

今までの掛け金は?

1位:100,001円以上(35.0%)
2位:1,001円~10,000円(29.0%)
3位:10,001円~100,000円(19.7%)
4位:100円~1,000円(16.4%)

2位以降の競走馬を一気に引き離して、人気ランキング第1位を獲得したのは「ディープインパクト」。日本競馬界のレジェンドとして、ふさわしい結果となりました。また、競馬経験者の掛け金で一番多かったのは「100,001円以上」。競馬がいかに没頭する、奥深い競技であるかを示す結果となりました。

まとめ

天皇賞(春)で印象に残っている馬ランキングを調査しました。1位はディープインパクトで2位に約28%差をつけた結果になりました。2位はキタサンブラック、3位はメジロマックイーンという結果になりました。

ディープインパクトは2005年にはクラシック三冠を達成し、無敗のまま天皇賞(春)でも優勝するなど引退したあとでも圧倒的王者として印象に残っているようです。

調査時期: 2024年3月3日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計305人(男性: 231人、女性: 74人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート