迎賓館の見どころや豆知識、舞台裏を発信している内閣府迎賓館の公式Xアカウント(@cao_Geihinkan)は、若手館員が作った迎賓館見どころ裏マップを投稿し、注目を集めています。

  • 迎賓館見どころ裏マップ

迎賓館赤坂離宮

迎賓館赤坂離宮は、明治42年に東宮御所として建設された、日本では唯一のネオ・バロック様式による宮殿建築物です。第2次世界大戦の後、外国からの賓客を迎えることが多くなったため、大規模な改修を施し、昭和49年に現在の迎賓館ができました。

これまで多くの国王、大統領、首相などを迎えたほか、主要国首脳会議などの国際会議の場としても使用されています。

まず正面玄関の重厚な鉄扉を開けると、そこは黒と白の市松模様の床に真紅の絨毯が敷かれた「玄関ホール」があります。玄関ホールの床は、日本風に言えば市松模様、西洋風に言うとチェスの盤のようなチェック模様で、イタリア産の白い大理石と国産の黒い玄昌石で構成されています。

正面玄関から中央階段を上がって進むと「朝日の間」があります。ここはヨーロッパの宮殿の「謁見の間」に当たる部屋です。現在は、賓客のサロン(客間・応接室)として使われ、表敬訪問や首脳会談等も行われる迎賓館で最も格式の高い部屋なのだとか。

迎賓館の正面玄関の真上の部屋「彩鸞の間」は、鳳凰の一種である「鸞(らん)」と呼ばれる架空の鳥のデザインのレリーフがあることから「彩鸞の間」と呼ばれています。この部屋は、条約の調印式、首脳会談などに使用されます。

迎賓館の西側に位置する「羽衣の間」。謡曲「羽衣」の景趣を描いた大絵画が、天井に描かれていることに由来しています。雨天時の歓迎式典や晩餐会の招待客に食前酒が供されるところでもあるそう。

「花鳥の間」は、天井に描かれた油絵や壁に飾られた七宝焼が花や鳥を題材にしていることから来ています。現在では主に公式晩餐会が催されるほか、記者会見の場として使用されています。

和風別館「游心亭」は、東宮御所などの設計で知られる建築家、谷口吉郎氏の設計により昭和49年(1974年)に建設されました。 和風の意匠と純日本のおもてなしで諸外国の賓客をお迎えするための施設として利用され、 お茶・お花・和食などにより、「和」のおもてなしを提供しているところです。

そんな迎賓館を若手館員の視点で作られた見どころマップは意外な着眼点が多いのだそう。

「『花鳥の間』は、七宝焼30枚のうち、2舞は鳥しか描かれていない」「「彩鸞の間」は、ハートで溢れるお部屋。何個見つけられるかな?」「『朝日の間』は、普段あまり見ることのできない楠部弥弐の壺を間近で見られる」など格式高い迎賓館を身近に感じさせてくれるようなおすすめスポット紹介しています。

そんな投稿にX(旧Twitter)では、「素敵な企画です」「おもしろそう! また行きたくなる」「世代別で聞いても良いかも」「参考にして見学に行きたい」など喜ぶ声が続々。

なお迎賓館赤坂離宮では、この春から50周年記念のイベントとして、これまで一般参観で非公開となっていた「西の間」とそこに所蔵されている各都道府県の代表的な民芸品及び工芸品にを特別公開します。

通常の参観料で楽しめ、期間は4月11日~4月26日までとのこと。

今回の見どころスポットと合わせて、迎賓館を訪れてみてはいかがでしょうか。