ブロードウェイミュージカル『ハネムーン・イン・ベガス』の公開ゲネプロ&取材会が8日、東京・池袋の東京建物 Brillia HALLで行われ、アイドルグループ・Hey! Say! JUMPの伊野尾慧、松田るか、岸祐二、霧矢大夢、小山ゆうな氏(演出)が登壇。伊野尾が、ファンへの思いを語った。

  • 伊野尾慧

■岸祐二、堂本光一から「伊野尾をよろしく」と頼まれる

昨年上演されたミュージカル『チャーリーとチョコレート工場』で堂本光一と共演した岸。事務所の人間を交えての食事会で、光一直々に「伊野尾をよろしくお願いします」と伝えられたそう。舞台公式サイトでは「某先輩から、伊野尾をビシバシ鍛えてやってくれって言われた」と話していたことから、記者に「ビシバシ鍛えていますか?」と質問されたが、岸は「とんでもないです、いい子なので」と首を振る。しかし伊野尾は「岸さんはいろんなお話をしてくださるんですけど、たまにちょっと聞いてないとき、『おい! 光一に言うぞ!』って」と先輩の名前を出されていることを明かし、「岸さんを見ているようで、その後ろの光一くんを見ているような……」と話して笑いを誘った。

伊野尾は今作がミュージカル初挑戦となるが、記者から岸に「伊野尾のどんな魅力が見られるか」と質問が飛ぶと、伊野尾が「岸さん頼みますよ!」とプレッシャーをかける。岸は「いい質問ですね!」と記者を褒めながらも、考え込む素振りを見せ、早速伊野尾に「ちょっと!」とツッコまれることに。そして「明るくて、ほがらかで、くったくのない伊野尾くん、ちょっと落ち込んでるところ、悔しがってるところ、ギャンブルをするところ、男らしいところ、弱い部分や愛を伝える部分……。素の伊野尾くんと、ジャック(役名)がシンクロしてて、『なるほど、こういう男の子なんだ』と説得力が増すような。自然体で演じているのが何より素晴らしい」と岸が丁寧に語ると、伊野尾は「だんだん光一くんに見えてきました」と目を輝かせた。

■伊野尾慧、結婚願望聞かれファンの存在に言及

また、事務所の先輩たちが続々と結婚発表をしているが、予定は? と聞かれた伊野尾は、まず「僕もいつかは結婚したいという思いがもちろんありますけど」と展望を。そして、今作で、母の「結婚しないで」という“呪い”が描かれることになぞらえ「母の呪いじゃないですけど、僕にはやっぱりファンの方々の“呪い”が……」と笑いを誘う。すぐに「“呪い”、いや、“思い”があるので」と言い直し、「ファンの方々をもう少し幸せにできたらいいなと思います」と、まずはファン優先だと語った。そして「でも僕もお父さんとお母さんがいるという環境で育ってるので、いつかは、とは思ってますけどね、どうですかね」とポツリ。岸が「光一が結婚してからだね」とつぶやくと、伊野尾は「僕、それ何とも言えないですよ!(笑)」とツッコんだ。

また、この春に新社会人になった方々へのメッセージを求められた伊野尾は「新しいことにチャレンジするって、すごく勇気のいることで。でも年齢を重ねると、逃げることも覚えてしまうと思うんです。チャレンジができる楽しい環境は今しかないと思うので、素敵なチャレンジをしていただけたらと思います」と呼びかけ、自身のミュージカル初挑戦についても「30代で新しい刺激がもらえる環境に身を置けたのは、ラッキーなことだなと思います」と話した。

■事務所が新スタート切るも「あくまでHey! Say! JUMP」

また、所属事務所も新しいスタートを切っているということで心境を聞かれたが、伊野尾は「どうですかね。僕は心機一転という思いは本当になくて。会社に所属はしてますけど、あくまでそれ以上にHey! Say! JUMPというグループに所属しているのが大きなことであり、かつ、応援してくださるファンの方々あっての僕らだと思うので、会社がどうというのはあんまり考えてないですね」と答えたあと、「あんまり気にしてはないです、今はミュージカルのことで頭がいっぱいで」と笑顔を見せた。そして最後に「僕にとって初めてのミュージカルを皆さんに届けるのはドキドキですけど、見に来てくださった方にとって楽しかった一日になるように、スタッフ・キャスト一同、公演を続けていけたらいいなと思います」とアピールした。

■ゲネプロ&取材会写真

■伊野尾慧主演『ハネムーン・イン・ベガス』

同作は1992年にアンドリュー・バーグマンが監督・脚本を担当し、ニコラス・ケイジとサラ・ジェシカ・パーカーの出演で公開された映画『ハネムーン・イン・ベガス』のミュージカル化。脚本は映画版の同作を監督したアンドリュー・バーグマンが担当し、2015年にはロブ・マクルーア主演で ブロードウェイでも上演された。ラスベガスとハワイを舞台に、主人公・ジャックとジャックの彼女・ベッツィの結婚までのドタバタな恋愛騒動を描くコメディミュージカル 作品となる。 演出は、第25回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞した今最も注目を集める演出家、小山ゆうな氏が手掛ける。

主演の伊野尾が演じるのは、結婚に対して極度の恐怖心を抱く平凡な男ジャック・シンガー。2015年に上演された舞台『カラフト伯父さん』以来、9年ぶりの舞台出演で、初めてのミュージカルに挑む。ジャックの恋人 ベッツィ・ノーラン役に松田るか、ラスベガスの富豪トミー・コーマン役に岸 祐二が決定。ジャックの味方となるバディ・ロッキーとロイ・ベーコンの2役を上口耕平、トミーの部下 ジョニー・サンドイッチを小柳友、ジャックを誘惑するハワイの女マヒを青野紗穂、ジャックの母ビー・シンガーを霧矢大夢が演じる。

東京公演は東京建物 Brillia HALLにて2024年4月9日~29日、大阪公演SkyシアターMBSにて2024年5月6日~19日。