JR九州は27日、磯新駅設置協議会とともに日豊本線竜ヶ水~鹿児島間で設置準備を進めている新駅に関して、駅名を「仙巌園(せんがんえん)駅」に決定したと発表した。開業時期は2025年3月を予定している。

  • 「仙巌園駅」イメージ図

「仙巌園駅」は日豊本線の竜ヶ水駅から4.8km、鹿児島駅から2.1kmの位置に設置予定。新駅を設置する磯地区は、「旧鹿児島紡績所技師館(異人館)」「尚古集成館」、島津家別邸「仙巌園」といった世界文化遺産や名所旧跡などが多く集積している。夏の海水浴をはじめ、釣りやウインドサーフィンなどマリンレジャーも楽しめる磯海水浴場もあり、名所の多い人気スポットであることから、長年にわたりアクセス改善の要望が多く寄せられてきたという。

中でも「仙巌園」は、桜島の良好な景観を望めるだけでなく、世界文化遺産の構成資産であり、日本を代表する観光地でもある。観光で訪れる旅行者にわかりやすく、地元の人々にも末永く親しみを持ってもらいたいとの思いを込め、新駅の名称を「仙巌園駅」としたとのこと。なお、世界遺産指定範囲への影響が最も少なく、かつ4両編成にも対応できることから、新駅のホームは尚古集成館前の海側付近に設置する計画となっている。