俳優の寛一郎と三浦透子が、フジテレビと米・スカイバウンドエンターテインメント社による共同制作ドラマ『HEART ATTACK』(24年秋以降、FODで配信予定)に主演することが20日、明らかになった。
原作の『Heart Attack』は、政府が人権を否定するほどの特殊な力を持つ“ヴァリアント”と呼ばれる人々が存在するパンデミック後の世界が舞台のSF作品。異なる背景を持つ若い男女2人の出会い、不条理な世界の中で自由を求める戦い、そこで育まれる愛情を描く。
『インジャスティス2』や『モータルコンバット』などのゲームで知られるスカイバウンドのクリエイター、ショーン・キッテルセンと、『ハウス・オブ・エル』の画家として高い評価を得るイラストレーター、エリック・ザヴァツキが共同執筆した作品で、世界的に大ヒットしている。
今回制作するドラマでは、近未来の日本を舞台としてヴァリアントが抑圧、権力と闘い、運命的な愛情をスリリングな展開と刺激的な映像演出で描く。超常的な能力を持ち世間から迫害されているヴァリアントの人々は、“奈落”の集落に隔離され、その奈落をVCU(ヴァリアント犯罪課)という組織が常に監視している。
寛一郎が演じる主人公・ウミン(21歳)は、ヴァリアントだが、VCUのスパイとして活動している。もう1人の主人公・三浦透子演じるエマ(23歳)は、インフルエンサーユニット“L”のメンバーとして、日々Makumaという動画配信プラットフォームでヴァリアントに自由と権利を求め動画を配信している。2人は共に少し物が動かせる、手が温かくなるといった微々たる特殊能力しかないが、あるチャリティーイベントで出会い、偶然2人の手が触れると…。
このドラマは、フジテレビが制作を主導し、『インビンシブル』や『ウォーキング・デッド』などの大ヒット・フランチャイズを手がけるスカイバウンドが全世界に配給する。
コメントは、以下の通り。
■寛一郎
「この作品は僕含め、色々な方々のチャレンジや、新しいことが詰まった作品となっています。そしてその全てを合わせて、素晴らしい映像を作り出しています。この作品が世界に飛び立ってくれることに心を躍らせています」
■三浦透子
「アメリカンコミックスの実写化を日本で、という、とても挑戦的な作品です。頭も身体もいっぱい使って、新しい世界観に必死で食らいついたつもりです。はじめて現場に立った時のような、ひりひりする感覚や、ドキドキする瞬間を沢山味わえた、そんな新鮮な現場でした。自由を奪われた生活の中でも、自分らしく生きる方法を模索し、声を上げ続ける登場人物たちのエネルギーを、皆様にもぜひ体験していただきたいです」
■丸山健志監督
「アメコミ原作を日本が舞台でドラマ化しグローバル展開する!そんな新しい座組にワクワクしました。最高のスタッフとキャストが集い、現在撮影中です。寛一郎/三浦透子と共に、強くて新しいものが撮れています。ご期待ください!」
【編集部MEMO】
フジテレビは昨年10月、グローバル事業の戦略発表会を開催。大多亮専務は「アメリカ的なSFの発想で、フジテレビでは思いつかない。これをフジテレビでもやっていきたいと思ってお話をしたら、大事なIP(知的財産)を出していただくことになりました」と経緯を説明し、スカイバウンド社リニアコンテンツ担当マネージングパートナーのリック・ジェイコブス氏は、フジをはじめ日本のコンテンツを見てラブ・ストーリーがウケると感じたとした上で、「『ハート・アタック』で描かれるのは初恋が出発点。アメリカ的な作品かもしれませんが、初恋はみんなが経験するものですから」と自信を見せていた。
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