JR東日本新潟支社は14日、特急「しらゆき」と一部の特急「いなほ」で運用しているE653系1編成(4両編成)を使用し、エクステリアデザインをかつて485系で用いられた「上沼垂色(かみぬったりしょく)」と呼ばれる塗装イメージに変更すると発表した。
「上沼垂色(かみぬったりしょく)」は上沼垂運転区(現・新潟車両センター)所属の特急形電車485系に用いられたデザイン。1988(昭和63)年に導入され、新潟地区を走る特急「北越」「雷鳥」「白鳥」「いなほ」で活躍したほか、快速「くびき野」(北陸新幹線金沢~長野間開業にともない2015年3月に営業運転終了)などでも「上沼垂色」の485系が運用されていた。このカラーリングを新潟車両センター所属のE653系1編成(H202編成)に施し、4月21日から営業運転を開始する。
デビュー前日の4月20日に「E653系『上沼垂色』撮影会」も開催。新潟車両センターの交検庫(メンテナンス施設)にE653系「上沼垂色」1編成を留置し、485系など国鉄時代の特急形車両に備え付けられた「特急シンボルマーク」を両端の運転台前面に取り付ける。
午前に第1部、午後に第2部を実施し、各部とも通常コース(撮影時間90分程度)に加え、プライベートな撮影環境で車内(運転台・客室)撮影や各種体験など楽しめる特別コース(プライベート体験は60分程度)を用意。通常コースは各部30名(合計60名)で販売額は1名1万3,060円、特別コースは各部1組(最大2名まで。合計2組)で販売額は1組3万9,180円。参加は小学生以上を対象とし、販売額は大人・小児同額。3月18日12時30分から販売開始し、売り切れ次第、販売を終了する。購入方法など、詳細は「JRE MALL」JR東日本新潟支社店のページで案内する。
「上沼垂色」のE653系は4月21日、新潟駅10時48分発・酒田駅13時1分着の下り「いなほ3号」から営業運転を開始する予定。その後は新潟~酒田間の「いなほ3・10号」をはじめ、新井・上越妙高~新潟間の特急「しらゆき」で運用される。営業運転時に「特急シンボルマーク」の取付けはないとのこと。現行デザインの車両と共通運用のため、「上沼垂色」のE653系で運用する列車は日々異なる。その他、臨時列車や団体専用列車などでも運用される場合がある。