アサヒグループ食品が手掛ける「アマノフーズ」ブランドは、2月28日、東京都内で新商品発表会を開催しました。目玉となる"進化系フリーズドライ"新商品は、なんと「煮込みハンバーグ」。驚きと楽しさ溢れるチャレンジングな新作の実食レポートをお届けします。

  • 写真左より、アサヒグループ食品 コンシューマ事業本部 マーケティング二部 アマノブランド企画室 技術顧問 島村雅人氏、マーケティング二部長 真鍋太郎氏

フリーズドライおみそ汁No.1、アマノフーズのこだわりとは?

  • 店頭でもおなじみの「いつものおみそ汁」シリーズ。右は1983年に発売された初代フリーズドライみそ汁「あんじょう(ほうれん草)」を再現したもの(非売品)

数多くのフリーズドライ食品を手掛けるアサヒグループ食品のアマノフーズでは、今年発売から41年目のフリーズドライみそ汁をはじめ、スープやカレー、にゅうめん、親子煮などのお惣菜、また通販専用商品として「まごころ一杯」「金のだし」といったこだわりのみそ汁や、「かつ丼の素」「炊き込みご飯の素」といったチャレンジングな商品を販売しています。店頭においては、2023年のフリーズドライみそ汁市場で売上No.1ブランドだそう。

フリーズドライ技術とは、その名前の通り、凍結(フリーズ)させて食材中の水分を氷に変え、凍らせたまま真空状態で乾燥(ドライ)させる技術。お湯を注げば短時間で復元し、軽くて常温保管が可能、そしてなにより調理以外の熱のダメージがかからないため、素材の色を活かせることや、熱に弱いビタミンなどの栄養素が損なわれにくいメリットがあります。

  • 「いつものおみそ汁」戻した後も、なすの色がきれいでおいしそう

さらにアマノフーズでは、実際にみそ汁を作り汁と具を一緒に充填してフリーズドライ加工をするため、具材にみそ汁の味がなじんだ手作りに近い味を設計しているそう。そんなアマノフーズの新作は、なんと「煮込み風ハンバーグ」。えっ、ハンバーグもフリーズドライにできちゃうの!?

新商品「煮込み風ハンバーグ」のお味は?

  • 3月18日発売「フリーズドライの匠 煮込み風ハンバーグ」

「フリーズドライの匠 煮込み風ハンバーグ」は、2015年からスタートした通信販売限定「フリーズドライの匠」シリーズ最新作。このシリーズは、揚げ物や肉などフリーズドライ後の復元が難しい素材を使用した「進化系」フリーズドライで、アマノフーズの担当者も「とがった商品です」と言うほどのもの。さらに今回の"ハンバーグ"は初挑戦だそう。3月18日からアマノフーズ公式オンラインショップと電話にて、通信販売にて数量限定で発売されます。価格は1箱2食入りで1,980円。

袋を開けるとカッサカサで軽いフリーズドライのブロックが。ここからパッケージのようなハンバーグができるとは思えない見た目です。このかたまりはデミグラスソースだろうか……。

ハンバーグの面を上にして底の広い皿に入れ、熱湯160mlをハンバーグにかかるように注ぎます。上はハンバーグ、下はソースとちょっと変わった形状ですが、お湯が浸透しやすい独自の製法だそう。

スプーンでハンバーグを軽く揺らしつつ、すくったお湯をかけながら2分かき混ぜて……焼き目の付いたハンバーグはだんだんふっくらしてきたけれど、ソースはまだシャバシャバと水っぽい状態です。

混ぜているうちにだんだんソースにとろみが出てきた! 2分経ったら完成です。

スプーンですくうと、厚みがあっても中までしっかりお湯が浸透していて、フワッフワな食感と牛肉のジューシーな旨味が楽しめます。デミグラスソースにはオニオンソテーがはいっており、濃厚な味わい。黙って食卓に出されたら、フリーズドライだと気付かずに食べてしまいそうな完成度。あ~、白ご飯がほしい……!

たった2分で煮込み風ハンバーグが作れる「フリーズドライの匠 煮込み風ハンバーグ」ですが、100回以上の試作を重ねたそう。商品化までの開発期間は約1年、厚みのあるハンバーグやとろみのある濃厚なデミグラスソースはお湯がなかなか浸透せず、肉の部位やタネの配合、練り方やサイズ・厚みなどを試行錯誤したと言います。

「Mr.フリーズドライ」驚きの試作品も

  • 「Mr.フリーズドライ」こと、マーケティング二部 アマノブランド企画室 技術顧問 島村雅人氏

また発表会にはアマノフーズで43年間フリーズドライの開発に携わる「Mr.フリーズドライ」こと島村雅人氏も登壇。開発中の試作品が披露されました。「串揚げ」「唐揚げ」、ノンアルコールビールテイストのフリーズドライも。飲料もフリーズドライにできるんだ!

  • フリーズドライのエビとホタテの串揚げ。お湯に数十秒つけるだけで復元する。お湯につけるとシュワシュワと泡が出る様子は、油で揚げているかのような楽しさも

  • フリーズドライの唐揚げ。みちっと凝縮された味わい

お湯で戻る楽しさとおいしさのあるアマノフーズのフリーズドライですが、島村氏によると「ふぐの味噌汁を開発したら、薄皮が原因で戻らなかった」「納豆汁を開発しようとしたけれど、工場汚染となり失敗した」「カニの爪味噌汁は難航したけれど、カニの身を入れたカニ汁は沢山売れた」など、おいしい商品の背景には様々なチャレンジがあるそう。「フリーズドライの匠」シリーズの今後の展開も気になります。

アマノフーズ、春の新商品も続々

今回発表された「フリーズドライの匠 煮込み風ハンバーグ」をはじめ、アマノフーズでは店頭や通販で新商品が続々と登場します。

  • 「いつものおみそ汁 贅沢 炒めごぼう」「いつものおみそ汁 贅沢 だし煮大根」

「いつものおみそ汁」シリーズからは、具材がたっぷり入った「いつものおみそ汁 贅沢 炒めごぼう」や、大根と5種の野菜を使用した「いつものおみそ汁 贅沢 だし煮大根」、野菜具材8種を集めたバラエティパック「いつものおみそ汁 野菜いろいろ8種セット」が3月4日よりラインナップに加わります。

  • 「いつものおみそ汁 野菜いろいろ8種セット」

また通信販売限定では、季節感たっぷりな「まごころ一杯 菜の花とたまねぎのおみそ汁」「絶品 桜えびと筍 炊き込みご飯の素」も3月18日より登場します。

  • 通信販売・数量限定発売「まごころ一杯 菜の花とたまねぎのおみそ汁」「絶品 桜えびと筍炊き込みご飯の素」