広島を本拠地とする自動車メーカーのマツダが東京・六本木ヒルズに新たな拠点を設立した。名付けて「マツダイノベーションスペース東京」だ。カフェ併設のフリースペースがあったりしてオシャレな空間だが、マツダは六本木進出で何を目指すのか。

  • マツダイノベーションスペース東京

    マツダが六本木に進出! 新拠点の狙いは?

未知の仲間との共創を目指して

新拠点のお披露目会に登場したマツダ 執行役員 コミュニケーション・広報・渉外・サステナビリティ・東京首都圏担当の滝村典之さんによると、六本木の新拠点は「新たな価値創造に挑戦する仲間づくりの場」だ。

自動車業界が「100年に1度の大変革期」を迎える中、顧客がクルマに求める期待は多様化し、メーカーには自動車産業の枠を超えた新たな価値を創造し、実現していくことが求められるというのがマツダの考え。新拠点では従来の自動車ビジネスの枠組みを大きく超え、多種多様な人材や事業パートナーと出会い、共創活動を加速していく方針だという。具体的にはITやMaaSといった領域における専門人材の採用活動、電動化領域を含む新たなビジネスパートナーとの交流、新事業開拓、社内ワークショップなどを行っていく。

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    六本木ヒルズ(東京都港区)にそびえ立つ森タワー(逆光で暗くなっている高いビル)の33階に「マツダイノベーションスペース東京」がオープン

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  • 新拠点にはMaaS事業部などから約20人が常駐するとのこと。拠点のキャパシティとしては80人程度は勤務できるそうだ。延床面積は127坪(420平方メートル)。中には「共創エリア」と「セミナーエリア」がある

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    「マツダイノベーションスペース東京」から新宿方面の眺望

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    真ん中にカフェを備えたオシャレな空間。マツダのデザイン本部が監修したという

マツダは霞が関に東京本社を構えているし、横浜(子安駅の近く)には研究開発拠点の「マツダR&Dセンター横浜」もある。なぜ、六本木に新拠点なのか。滝村さんはスタートアップを含む多様な企業、人材、文化が集まる六本木で、「これまで自動車業界とは縁のなかった」人や団体とも交流し、新たな価値を創造していきたいと語った。

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    新拠点のお披露目会に登壇した滝村さんとマツダ 執行役員 グローバル人事・安全・病院担当の竹内都美子さん

気になるのは六本木の新拠点設立によりマツダ車がどう変わるか、どう良くなるのかだが、そのあたりについて詳しい話は聞けなかった。ただ、拠点設立は「ゼロベースではなく、すでに動き出しているプロジェクトはある」(滝村さん)そうなので、どんなイノベーションが飛び出すのかに期待したい。