たばこと塩の博物館は2月17日~4月7日まで、「たばこ屋大百科 あの店頭とその向こう側」展を開催する。開館時間は、午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)。
同展では、幕末・明治初期から昭和期にかけてのたばこの販売と流通の変遷を紹介。膨大な館蔵品から、たばこ屋の店頭の写真、看板やノベルティなどの販売用具、さらには帳簿などの経営書類も展示する。
会場には大正~昭和の懐かしいたばこ屋の店頭も再現、当時のようすを紹介する。日本では、きせるで刻みたばこを吸う喫煙文化が江戸期に浸透し、1904年(明治37)にたばこが専売制となるまで、たばこ屋にはさまざまな業態があった。明治前期「刻みと誂(あつら)えの商い」では、当時のたばこ屋のようすを伝える浮世絵、製品、看板などを紹介する。
1898年(明治31)には、葉たばこ専売法が施行された。会場では、当時のたばこ屋のようすを伝える引札(現在のチラシのようなもの)、看板やポスターなどの商品広告をはじめ、定価表や陳列台なども展示する。
1904年(明治37)施行の煙草専売法では、たばこを製造できるのは大蔵省専売局のみとなり、販売には専売局からの指定が必要となる。「明治後期~大正期:専売制の開始とたばこ屋」では、販売に関する指示書や写真などを展示し、当時のたばこ屋のようすを紹介する。
昭和前期になると、たばこ屋も座売りからカウンター販売へと変わっていく。当時「標準型」とされたショーウインドウと売り台の画像や、昭和前期発売の専売局製たばこを展示する。また、たばこの売上増進を目的として開催された「タバコに関する展覧会」の会場内に設置された売店のようすを収めた写真も展示する。
1949年(昭和24)、大蔵省専売局は日本専売公社に改組され、煙草専売法はたばこ専売法に改正された。高度成長期以降の店頭のようすや、日本専売公社から全国の店舗に向けて出された指南書なども展示する。
昭和前期のたばこの自動販売機のようすや、使用済みのたばこパッケージを使ったペーパークラフト、たばこのポイ捨て増加に伴い実施された「スモーキンクリーン・キャンペーン」についても伝える。
展示物は全約140点。"売る側の視点"でたばこ屋さんの歴史を見つめ直す内容となっている。
入館料は、大人・大学生100円、満65歳以上は50円、小・中・高校生50円。