女優の小雪が、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)のナレーション収録に初めて挑んだ。担当したのは、4日・11日の2週にわたって放送される『結婚したい彼と彼女の場合 ~令和の婚活漂流記2024~』。結婚相談所に入会して婚活に奮闘する人々を追った作品だ。
登場人物たちが不器用ながら様々な壁にぶつかる姿を見て、自身も役者の目線でスキル向上のアドバイスを思いついた小雪。さらに、自身が結婚においてパートナーとの関係性で意識していることも明かしてくれた――。
『ザ・ノンフィクション』が婚活に奮闘する人々に密着
今回の番組で、カリスマ婚活アドバイザー・植草美幸さんの元を訪れるのは、実家で母と暮らす進藤さん(仮名・29)。中高一貫の男子校出身で、女性との交際経験はゼロ。植草さんの指導を受け、身だしなみを整えることから学び始めるが、女性を前にすると極度に緊張してしまい、ついつい母親の話題を出してしまう。
建設会社役員でバツイチの内田さん(55)は、25kgの減量や全身脱毛など、自分を磨く努力を続けているが、女性の心が読み取れず、早とちりや失言を繰り返してはフラれ続けていた。
そして、親戚夫婦の仲むつまじい姿に憧れて「婚活」を始めた28歳のゆかさん(仮名)は、なかなか条件に合う相手と「お見合い」が成立せず、焦りを感じ始めていた。「何とかお見合いを成立させたい」と考えた彼女は、ある決断をする…。
俳優目線で婚活スキルをアドバイス
婚活に挑む彼らに、時には厳しい言葉で、時には親身に寄り添い、多くの人たちを成婚へ導く植草さんについて、「語り方も面白いし、人の心を突くし、先生の著書を買いたくなりました(笑)。ご自身もいろいろ苦労なさってきたということも生きているんだと思います」と印象を語る小雪。
自身も、婚活アドバイザーの素質があるのではないかと問うと、「私はそこまで百戦錬磨じゃないですから(笑)」と謙そんしつつも、次々に婚活スキル向上につながる技を教えてくれた。
「俳優の目線で言わせてもらうと、話す時にどういう身振り手振りや表情を作ったら、好印象になるかというのは教えられるかもしれないですね。植草さんも言っていましたが、腕組みしたりすると参加してない感じがするじゃないですか。自分らしくあることはいいんですけど、リラックスしているように見せるには手のひらを見せると良いですし、表情筋を使って話すようにしたり、ずっと笑ってなくてもいいので、ポイントポイントで笑顔を見せるとかね」
「初対面の相手は絶対緊張するので、心を開いてくれてるんだと思わせることが大事です。よく、自分の話をせずに聞き役に回れと言われますが、みんながみんな聞いてくれる人が好きなわけでもない。だから、話を聞きながらも相手に自分の印象を残すにはどうやったらいいのか。日本語はあまり口を開かずにしゃべれる言語なので、喜怒哀楽を出して、相手を褒めて、自分の気持ちを話したほうがいいですね」
「ひとりでいても楽しい、家族でいても楽しい」が大事
そんな小雪に、結婚におけるパートナーとの関係性で意識していることを聞くと、「うまくやっているかは分からないですが、“適度に距離を置き、見守る”ですね。夫婦は他人なので、分かり合おうと思っても分からないところは多々あるから、時間や距離感を置きながら、家族になったらチームなのでちょっと見守る(笑)。そうしないとお互いギスギスしますよね。恋人同士のように“疲れたの? 座る?”、“そろそろ喉渇いた?”なんて聞いてられないですよ(笑)」と回答。
さらに、「精神的に自立することで、ひとりでいても楽しい、家族でいても楽しい、という形が大事だと思います」と極意を明かした。
今回、『ザ・ノンフィクション』は初めてのナレーションだったが、「私たちはフィクションの世界を作っていますが、やっぱりリアルに勝るものはないですよね。メッセージ性がありますし、“知らない世界を知る”っていうのが楽しいです。大人になると、知らないことをやってみようと思いながら、気付いたら時が流れてしまうものだから、新しい扉が開かれた感じがして、いい番組だなと思いました」と、充実感を得られたようだ。
●小雪
1976年生まれ、神奈川県出身。モデルとしてデビューし、98年にドラマ『恋はあせらず』で俳優活動を開始。以降、映画『ラスト サムライ』『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ、ドラマ『アンティーク ~西洋骨董洋菓子店~』『きみはペット』『全裸監督』『サンクチュアリ -聖域-』など、数々の作品に出演。現在放送中のNHK連続テレビ小説『ブギウギ』に出演している。