全国に温浴施設を展開する万葉倶楽部が2月1日、「豊洲 千客万来」をオープン。
「江戸の街並み」を再現した商業施設で、ご近所さんである豊洲市場の新鮮な魚介類から日本全国から集まった「本格・本物の食」を届けるのが特徴といいます。
「うまさの聖地」がコンセプトという本施設を開業直前に見学できたので、場内の様子をさわり程度ですが紹介しましょう。
全国から約70のお店が集結
3フロアで構成され、1階は豊洲市場で働く方や近くに住む方が気軽に寄れるラーメン店などの「豊洲江戸前通り」、2階は江戸時代の活気あふれる市場を再現したという「目利き横丁」「豊洲目抜き大通り」、そして3階はさまざまなスタイルの寿司屋が立ち並ぶ「よりどり町屋」となっています。
お店の数は約70店舗といい、限られた時間の中では到底すべて回れません。そこで、2階を中心に幾つか気になったお店をのぞいてきました。
豊洲の新鮮な海鮮を満喫
豊洲市場に近いので、やはりまずは海鮮。「おいしそうな匂いと煙」に呼び寄せられて目に入ってきたのは「炭焼魚串 おにぎり 越後屋助五郎」さんの看板です。
新鮮な魚介の魚串とおにぎりの専門店というこちら、筆者の目の前で串に刺した魚が、ジュウジュウという音を従え、香ばしい匂いを一面に広めています。
「鮭のハラス」串を頂きましたが、焼き立て特有の「パリパリの皮とジューシーな脂」のダブルパンチに言葉が出ない筆者でした。
なお写真はお試し用で魚は少ないですが、実際の商品はもっと多くが串に刺されていますよ!
焼いているスタッフのお姐さんに「一番気を遣う食材は何ですか」と聞いたところ、「魚は皮が落ちないように焼くのが大変でサバですね! あとイイダコも足の先が焦げやすいので目が離せないです」と串を丁寧に焼きながら答えてくれました。
福岡の抹茶を味わう
間が悪いことに吉野家で食事したばかりの筆者。
のどが渇いたなーとドリンクを探し求めていると、八女茶(やめちゃ)という聞きなれないお茶の専門店「濱風茶房」をみつけました。
福岡県内で作られたお茶のブランドでまろやかな甘みが特徴、「福岡も含めて他に店舗はありませんよ」とスタッフのお姐さんは教えてくれます。
出来上がるのを待つ間に他のお勧めのメニューも聞くと、「抹茶はもちろんですが、抹茶モンブランやソフトクリームもおいしいです」とのこと。
ちょうど抹茶モンブランを頼んでいるお客さんがいて、その様子を眺めてみると……。
かくのごとし。巨大なモンブランの山が目の前に誕生しました。まさに山ですよ、これは!
一人興奮する筆者をしり目に、オーダーした男性二人組はガツガツとモンブラン山を切り崩していました。いや漢だよ、あなたたち。
そんなこんなのうちに、筆者の抹茶ラテも完成。微糖ということで、ほんのりと甘みがあり、抹茶とミルクのバランスが抜群で飲みやすいです。
ドリンクの抹茶の量は標準、1.5倍、2倍で金額が変わり、お勧めは1.5倍。2倍は茶葉の苦味が好きな方、標準はそこまで得意ではない方にということでした。
特別な玉子焼き
だいぶお腹も満ち足りたなーと思いながら、歩いていると、あるお店の前で新人に商品説明をする先輩に遭遇しました。
大正末期に創業し、以来80年以上の歴史を持つつきじの玉子焼専門店「丸武」さん。築地の本店、豊洲市場内の「つきじ丸武豊洲店」に続く、3つ目のお店となるこちらは「丸武Premium」という店名です。
先輩の言葉に聞き耳を立てていると「プレミアムの由来は卵。黄身の色が濃くて赤に近いような特別な特選卵を使っているの」と力強く説明しています。
「そんなに違うのですか」と思わず話に割り込むと、「違いますよ! あとお店の中で職人が焼くので、時間が合えば焼きたての『ふわふわ』も味わえますよ」と満面の笑みと合わせて先輩は答えてくれます。
ちなみにお土産用の玉子焼きは冷蔵庫で5日間日持ちするそうで、焼き立ての食感とは異なり、こちらは寝かすことで「出汁の甘さ」が際立つおいしさだそうですよ。
卵を11個くらい使っているので、ずっしりした重さと大きさもそれなりで、食べた時にはだいぶ満足感を得られそう。
さらにさらに、玉子焼き以外にもソフトクリームやプリンもここだけ限定で用意されています。
しかもしかも、どちらも出汁のジュレが乗る特別な一品。通常コーンで提供されるソフトクリームをワガママ言って小さいカップで作ってもらいました。
ソフトクリーム自体にもほんのり玉子の風味があるなか、自慢の出汁のジュレを合わせると絶妙なバランスのうまさが成立しています。これは他には無い味なのかもしれませんね。
「おいしい」の言葉すら出ず、ただうまさに納得して頷くばかりの筆者でした。
ということで、ほんの少しだけですがお店の紹介でした。とにかくお店の数が多いので、一度来たくらいでは回りきれないでしょう。
グルメ以外にもお土産屋さんや、日本酒の立ち飲み屋、日本包丁専門店などさまざまな楽しみ方ができるのも特徴。商業施設に隣接して温浴棟「東京豊洲 万葉俱楽部」もあるので、毎日箱根・湯河原から運ばれる温泉を楽しむこともできます。
豊洲の新名所として、国内だけでなく海外からの観光客にも注目されるのでしょうね。