現在放送中のテレビ朝日系ドラマ『マルス-ゼロの革命-』(毎週火曜21:00~)。リーゼントにヒゲ姿というインパクト大なビジュアルで“お笑い担当”の高校生・二瓶久高を演じているのが、俳優の井上祐貴だ。特撮ドラマ『ウルトラマンタイガ』(19)の主人公を演じて注目されてから約5年、2023年は7本のドラマに出演するなど、躍進を続けている。

今回は井上に、夢が叶ったという大河ドラマ『どうする家康』への出演や、インスタグラムに掲げた目標の達成度など、2023年を振り返るインタビューを実施。2024年の目標を聞くと「とにかく知ってもらいたい」という思いが飛び出した。

  • 井上祐貴

    俳優の井上祐貴 撮影:泉山美代子

大河ドラマへの出演は目標の1つだった

――2023年は、『やっぱそれ、よくないと思う。』から始まり、『花嫁未満エスケープ 完結編』、『大奥』、『unknown』、『にがくてあまい』、『何曜日に生まれたの』、大河ドラマ『どうする家康』と、レギュラーを含む7本のドラマに出演されて、大活躍の1年だったと思います。振り返って、どんな1年でしたか。

数えたことがなかったんですけど、そんなに出てたんですね。2023年は、前年にはなかった出会いや経験をたくさんさせていただいた1年だったと思います。中でも、目標の1つにしていた大河ドラマへの出演は一番大きな出来事だったかもしれません。出演できてすごくうれしかったですし、自信になりましたし、「次は最初から出るレギュラーで出たい」と、新たな目標にもつながりました。

――目標の1つだった大河の現場はいかがでしたか。

一番苦戦したのは所作ですね。演じている時に所作を気にしている自分がすごく嫌で。現場はすごく張り詰めた空気で、緊張感に満ちていて、そこは覚悟も想像もしていたのですが、所作の難しさに圧倒されました。

井上祐貴

2023年の目標達成度を振り返る

――そんな2023年がスタートするとき、井上さんがインスタグラムに「2023年はこれでいきます」と掲げていた、3つの言葉がありました。覚えてらっしゃいますか?

もちろんです。「感謝」と……「貪欲」?

――そうですね、「感謝」と、貪欲と意味が近い言葉で「挑戦」と書かれていました。

「感謝」「挑戦」と、あと1つですよね。……自分では分かっているので、言わないでもらっていいですか? ニュアンスは覚えてるんですけど、言葉だけが出て来なくて。感謝に近い言葉だと思うんですよ。

――感謝に近い……どうでしょう、「◯◯で生きる」です。

えっ?

――「悔いなく生きる」と書かれていました。

浮かんでたのと全然違いました!(笑)

――(笑)。そんな「感謝、挑戦、悔いなく生きる」の、2023年度の達成度を教えてください。

「100%、悔いはありません」と言い切れるかというと、「あそこがちょっと……」という部分はありますが、100%悔いなく生きようというモチベーションで挑めた1年だったと思います。感謝も、いつも大切にしないとと心に留めていることなので。

  • 井上祐貴

ファンとの交流できっかけをリサーチ

――2024年はどんな1年にしたいですか。

今は、「とにかく井上祐貴を知ってもらいたい」という思いが一番です。そのためには、実力はもちろん人間としての魅力が必要ですが、さらに“知ってもらう努力”をしないといけないなと思います。できるだけたくさんのドラマや映画に出て、一人でも多くの方に知っていただきたいです。そして、朝ドラと大河ドラマにレギュラー出演することが目標です!

――確固たる目標があると、言霊のような力があって、叶いそうな気がしますね! 2023年もカレンダーイベントでファンの方と交流される機会があったかと思いますが、かけられた言葉で印象に残っていることはありますか。

ファンの方と対面して言葉に詰まっていたら、「何で僕を知ってくださったんですか」って聞くようにしてるんです。勿論ファンの方から言ってくださることもありますが、きっかけを聞くと、「ああ、そのお仕事やってよかったな」「見てくれている人がいたんだな」とうれしくなります。

井上祐貴

――2023年は、どんなきっかけの方が多かったですか。

面白いことに、2023年は「これが多かった」という偏りがありませんでしたね。その前年は『silent』が多かったんですけど。

――いつも丁寧に調査されてるんですね。

調査というつもりはないのですが、お会いするのがはじめましての方がいたら気になるんです。たまに「インスタグラムやTikTokでおすすめに出てきて知りました」という方もいて、面白いな! って。

――そんなきっかけもあるんですね!

「雑誌を見て」もありますし。何がきっかけで知っていただけるか、予測できないものだなと改めて思いました。

『マルス』で新しい一面を見ていただけたら

――では最後に『マルス』について、目を引くビジュアルの二瓶久高を演じていますが、ファンの皆さんに楽しみにしてほしいところ、「こんな井上祐貴を見られる」というアピールをお願いします。

今までにやったことのない役なので、井上祐貴の新しい一面を見ていただけたらいいなと思っています。『マルス』をきっかけに僕に興味を持ってくださる方がいたら、「今はすごいキャラやってるけど、これまではどんな役をやってたんだろう」と興味を持って、過去の作品も見ていただるとすごくうれしいですね。

――次のカレンダーイベントでは、「『マルス』を見て、今日ここに来ました!」という方もいるかもしれないですよね。

二瓶に会いたいって思っていただけますかね!?(笑)。

――(笑)。では興味を持っていただいた方には、まずはほかのお芝居も見ていただこうということですね! ありがとうございました。

  • 井上祐貴

    『マルス-ゼロの革命-』より=テレビ朝日提供

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■井上祐貴
1996年6月6日生まれ、広島県出身。2017年に、第42回ホリプロタレントスカウトキャラバンで審査員特別賞を受賞し、翌年にホリプロに所属。2018年、ミュージカル『ピーターパン』で海賊マリンズ役として俳優デビュー。2019年7月、特撮ドラマ『ウルトラマンタイガ』で工藤ヒロユキ役としてテレビドラマ初主演を果たす。映画は『劇場版 ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』(20)、『NO CALL NO LIFE』(21)、『Bittersand』(21)で主演を務めた。近年の出演作に、『卒業タイムリミット』、『silent』、『花嫁未満エスケープ 完結編』、『大奥「8代・徳川吉宗×水野祐之進 編」』、『unknown』、『にがくてあまい』、『何曜日に生まれたの』、大河ドラマ『どうする家康』など。