味の素が1月25日、「すーぱく」の発表会を実施した。「すーぱく」とは、味の素が提案する「スープで⼿軽にたんぱく質を摂取する新しい食習慣」を指す造語のこと。
この日の発表会では、3月1日より新発売となる「クノール たんぱく質がしっかり摂れるスープパスタ<コーンクリーム>」もお披露目された。
味の素の担当者は「大体、朝ごはんで6〜7gぐらい、 お昼ご飯で4gぐらいのたんぱく質が不足してると言われている。これを『すーぱく』によって補っていこうと提案していきたい」と語った。
スープで⼿軽にたんぱく質を摂取する「すーぱく」が重要な理由
新たに発売される「クノール たんぱく質がしっかり摂れるスープパスタ<コーンクリーム>」は、1食あたり14gものたんぱく質に加え、不足しがちなビタミンDやカルシウムも摂取することができる。1食あたりのたんぱく質は20gが目安ともいわれているが、このスープパスタを食卓に取り入れるだけで、約4分の3のたんぱく質が補える計算になる。
インスタント食品としてはかなり高たんぱくな部類に入るが、味はまろやかでコーンの濃厚な旨み、甘みが感じられる。プロテイン飲料などにありがちなザラザラ感などはなく、非常に食べやすくて美味しい。パスタはもちもち食感で食べごたえも抜群だが、カロリーは240kcalとヘルシーなのも嬉しい。
味の素はこれまでにも「クノール たんぱく質がしっかり摂れるスープ」や「クノール ポタージュで食べる豆と野菜」など、たんぱく質を豊富に含んだ食品を開発してきた。その背景には、年々深刻になりつつある日本人のたんぱく質不足、特に日本人女性のたんぱく質不足といった問題があるようだ。
商品開発担当の半澤智博氏によると、たんぱく質の重要性はほとんどの日本人が認知しているが、国立栄養研究所の調査では1995年以降、たんぱく質摂取量は年々減少しているという。
「特に20、30代の女性のたんぱく質の摂取量が減っていて、そのうち大半は朝食、昼食のたんぱく質量が足りていない状況となっている。その中でも平日は忙しく、なかなか食事に時間をかけられていないものと考えられる」と半澤氏。
味の素は2023年末、20〜40代の女性を対象に独自調査を実施(n=600)。結果、回答者の9割が「たんぱく質は大事だ」と知っているが、「十分にたんぱく質を摂取できている」と回答した人は3割に留まったという。
さらに、たんぱく質の摂取が難しい理由について探ってみると、「忙しくて食事の準備に手間をかけられない」「忙しくてたんぱく質の摂取まで気にかけられない」など、やはり「多忙」に起因する回答が上位を独占することもわかったようだ。
一方で、回答者の7割以上が「もっと手軽にたんぱく質を摂取したい」と回答し、たんぱく質の理想の摂取方法については、「スープなどの温かい飲み物でたんぱく質を摂れたら嬉しい」と回答。この結果を受け、味の素が打ち出したのが、スープで⼿軽にたんぱく質を摂取する新食習慣「すーぱく」である。
「たとえば、朝は忙しくてなかなか理想的な朝食はとれないかもしれない。だから食事の皿数も簡単には増やせないと思うが、パンと乳製品に『すーぱく』を足すことで、たんぱく質は20g以上摂取できるようになります。昼食も、サンドイッチとサラダのような簡単なコンビニ食でも、主食を『すーぱく』に置き換えるだけで20g以上のたんぱく質を摂ることができる。大体、朝ごはんで6〜7gぐらい、お昼ご飯で4gぐらいのたんぱく質が不足してると言われている。これを『すーぱく』で補っていこうというのが今回の提案です」(半澤氏)
新製品「クノール たんぱく質がしっかり摂れるスープパスタ<コーンクリーム>」は14gのたんぱく質を含んでいる。また、「クノール たんぱく質がしっかり摂れるスープ」は「コーンクリーム味」も「ポタージュ味」もそれぞれ8gのたんぱく質を含んでおり、「クノール ポタージュで食べる豆と野菜」シリーズも5.1〜7.1gのたんぱく質を含んでいる。
こういった高たんぱくのスープを食卓に取り入れるだけで、たんぱく質不足は一定程度改善できるだろうし、「スープなどの温かい飲み物でたんぱく質を摂れたら嬉しい」という女性たちの要望にも応えられるといえそうだ。
味の素の健康栄養情報開発グループ研究員の神通寛子氏は、「たんぱく質が生命活動を司る元になっている」と主張し、「体の20%はたんぱく質でできており、たんぱく質は生命の営みを支える様々な働きをしている。肌や髪の毛、筋肉、骨、内蔵、赤血球、白血球、酵素など、挙げればキリがない。しかし、たんぱく質は消耗品なので、毎日十分な量を取り続けることが大事」と指摘した。
やはり、たんぱく質は人間にとって必要不可欠な栄養素らしい。そうわかっていても、十分な量を摂取することはなかなか簡単なことではない。そんな忙しい現代人は、ぜひ味の素の新提案「すーぱく」に注目してみてはどうか。