第170回直木賞が17日に発表され、河崎秋子氏の『ともぐい』と万城目学氏の『八月の御所グラウンド』がW受賞。選考委員の林真理子氏は、2回目のノミネートとなったNEWS・加藤シゲアキについて、「非常に成長があるという意見が多数寄せられました」と明かした。

  • 林真理子氏

    直木賞選考委員の林真理子氏

「今回は非常にレベルが高い選考会となりました」という林氏は、W受賞の2作に加え、嶋津輝氏の『襷がけの二人』の3作が「レベルが高すぎて、(他の作品が)ちょっと今回は不利だったかな、残念だったなという感想であります」と印象を述べた。

そんな中で、加藤の『なれのはて』については、「“非常に成長がある”という意見が多数寄せられました。が、“少し登場人物が多く詰め込みすぎだったのではないか”という意見もございました」と説明。それでも、「加藤さんは本当に1作ごとに成長を見せているので、次作が楽しみだという声もございました。ぜひ、これからもお書きいただきたいという声もございました」と、選考委員からの評価を明かした。

直木賞はこのほか、宮内悠介氏『ラウリ・クースクを探して』、村木嵐氏『まいまいつぶろ』がノミネートしていた。