――以前お話を伺ったときに、ほかの芸人さんたちがやっていないことをしてオンリーワンの存在になりたいとおっしゃっていましたが、有言実行で新しいことにチャレンジされ、手応えを感じていますか?

平井:科博でのお笑いライブは初めてだと聞きましたし、そういうことができているというのはうれしいです。その分、パッとできるものではなく、たくさんの人の協力が必要ですが、それだけかける価値はあるなと思います。あまりみんながやってないところでやっているというのを、もっと広く知ってもらいたいです。

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――それが広まって、全国の施設から「ライブやってください」とオファーが来るようになったらすごいですよね。

平井:そうなったらめちゃくちゃありがたいですね。

――浦井さんはいかがでしょうか?

浦井:オンリーワンの存在になれたらいいなと思いますが、この次をどうするかだなと思っています。次にまた“館”でやると、そういう人たちだと思われると思うので、そっちに走り続けていいのか。

平井:“館”でのライブとなると、博物館だとこういう感じ、水族館だとこういう感じと想定できるようになってくるのかなと。“館”でやるというより、想定できないことをやって驚いてもらいたいなと思っています。

浦井:“館”でやる人たちということではなくて。

――“館”に縛られるわけではなく、驚きのある未体験を届けていきたいということですね。

2人:そうです。

海外でのライブにも意欲

――次の“未体験”としてはどんなことに挑戦したいですか?

平井:例えば海外でコントライブをやるというのは案として出ています。

――今年「第9回上海国際コメディフェスティバル」に出演され、海外でのライブに初挑戦されましたが、その時に海外でやる面白さを感じたのでしょうか。

浦井:もともと海外に行きたいという話をしていて、2019年か2020年ぐらいにやるという方向だったのですが、コロナになってしまって。その時パスポートを作っていたのですが、やっと「上海国際コメディフェスティバル」で使うことができ、生まれて初めての海外が上海でした。

平井:僕も人生初海外が上海でした。

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――海外でコントをやりたいと思ったきっかけは?

浦井:全然仕事がない時から変なところでやりたいという欲望はずっとあって、3331 Arts Chiyodaなど吉本の劇場以外の外小屋でライブをするという同じ流れで、海外でやってみようという話になりました。

平井:香港の九龍城あたりに面白そうなところがあるみたいで。

――上海でライブしたときに、海外でやる面白さは感じましたか?

平井:大変だなと思いました。

浦井:字幕を横に投影してそれに合わせてやるという感じで。

平井:言葉を使うネタが多いのですが、日本語が全く使えないんです。日本語だとカタカナがあるのでエレベーターとかエスカレーターとかわかりますが、中国は全部漢字に変換されるので、「よ~いスタート」も伝わらない。言語の壁を感じました。

――そうすると観客の反応は厳しかったですか?

平井:それが、上海のお客さんはものすごく前のめりでした。めちゃくちゃ笑ってくれましたし。おそらく見に来ている方たちは日本語を勉強しているのか、ちゃんと理解してくれていました。とはいえ、海外だと言葉に頼らず動きなどで見せるというのも必要だなと思いました。

――海外で人気者になる芸人さんもいますし、そういう野望もありますか?

平井:あります。今はただ願望として言っているだけで、英語を勉強しているわけでもないですが、海外でもできたら面白そうだなと思っています。ただ単に海外でやるというより、例えば大英博物館でやるとか。もちろん今は無理だと思いますが、海外でも面白いと思ってもらえる場所でやりたいです。

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■男性ブランコ
浦井のりひろ(1987年12月3日生まれ、京都府出身)、平井まさあき(1987年8月1日生まれ、兵庫県出身)によるお笑いコンビ。2011年結成。大学時代に演劇サークルで出会い、2010年、大学卒業後に2人そろってNSCに入学。『キングオブコント2021』で、ザ・マミィと同率で準優勝し、一気に注目を集める。精力的にライブを開催するほか、木曜隔週レギュラーを務めるTBS系『ラヴィット!』など多くの番組にも出演。博物館コントライブ「嗚呼、けろけろ」は2024年1月8日まで視聴可能(販売は1月8日12:00まで)。