第170回芥川賞・直木賞の候補作が14日、発表された。直木賞では、アイドルグループ・NEWSの加藤シゲアキが『なれのはて』で2回目のノミネートとなった。選考会は1月17日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開催され、受賞作は同日のうちに発表される。

  • 加藤シゲアキ (C)羽田誠

加藤は12年、『ピンクとグレー』で作家デビュー。その後『閃光スクランブル』、『Burn-バーン-』、『傘をもたない蟻たちは』、『チュベローズで待ってる(AGE22・AGE32)』、『できることならスティードで』を発表し、『オルタネート』で第164回直木賞候補に。同作では、第42回吉川英治文学新人賞、第8回高校生直木賞を受賞した。

  • 河崎秋子氏 (C)新潮社

  • 嶋津輝氏

  • 万城目学氏

  • 宮内悠介氏 (C)朝日新聞出版写真映像部

  • 村木嵐氏 (C)富本真之

直木賞はこの他、河崎秋子氏『ともぐい』、嶋津輝氏『襷がけの二人』、万城目学氏『八月の御所グラウンド』、宮内悠介氏『ラウリ・クースクを探して』、村木嵐氏『まいまいつぶろ』がノミネート。

芥川賞には、安堂ホセ氏『迷彩色の男』、川野芽生氏『Blue』、九段理江氏『東京都同情塔』、小砂川チト氏『猿の戴冠式』、三木三奈氏『アイスネルワイゼン』が候補作となっている。

  • 安堂ホセ氏 (C)平松市聖

  • 九段理江氏 (C)森清

  • 小砂川チト氏 (C)大坪尚人

【編集部MEMO】
加藤シゲアキが前回ノミネートした際、選考委員の北方謙三氏は「個人的には非常に推したんですよ。青春小説として非常によく書けていると思いました」と高く評価。決選投票になる前に「加藤シゲアキを直木賞に受賞させようというような機運を作ろうという意思が選考委員の中に2~3あって、私もその1人でしたけれど、やっぱりこれはもう1作くらい待ってみようということでした。とっても惜しかったと思います」と経緯を明かしていた。