Aぇ! groupの正門良規が主演を務めるABCテレビのドラマ『京都のお引越し』が12月29日(23:04~※関西ローカル、TVerで見逃し配信あり)に放送されることが決定した。

  • 左から蓮佛美沙子、正門良規 (C)ABCテレビ

■正門良規主演ドラマ『京都のお引越し』

ドラマ『名建築で昼食を』『ちょこっと京都に住んでみた。』などの作品で知られ、独自のテイストが高い評価を受けるスタッフが手掛ける今作は、他にはない不思議な生活の空気と時間が流れる町・京都を舞台に、ドラマとドキュメンタリーの2パートがシームレスに行き交う作品。仕事に大きな不満があるわけではないけれど、会社と家を往復するだけの生活で毎日の明りを少し見失っている27歳の主人公・俊也(正門)が、京都に滞在する数日間の中で人生の「やりたいこと」を改めて見つけていく姿を描く。俊也に影響を与えるのは、京都でアンティークショップを営む従姉の佐紀(蓮佛美沙子)。姉のような存在であり、自身も京都に迎え入れられた経験を持つ佐紀を通じて、俊也は少しずつ“普段着の京都”に足を踏み入れていく。もう一人の登場人物・奈緒(安藤玉恵)は佐紀の年上の友人。彼女もまた、俊也を京都の知られざる一面へと誘う。

登場人物の関係性や心情を描くドラマパートの撮影は、カメラの長回しやアドリブのやりとりを多用。またドキュメンタリーパートでは、実際にキャストが京都市内にある店舗を訪問し、役柄の「俊也」としてリアルに店主らと会話を交わすことで心情の変化を追う。訪れるのは、地元で愛される老舗の和菓子店、漬物店、ノスタルジックでかわいいボタン専門店、飲食店、こだわりの照明専門店など。京都ならではの丁寧なものづくりに携わる店や地元の人たちの生活の一部となっている店が登場する。そんな京都で暮らす人たちとの出会いと交流、そして京都の空気が、「やりたいこと」の前で立ち止まっていた俊也に一歩を踏み出すきっかけを与える。

■大宮俊也役 正門良規コメント

ドキュメンタリーの要素が少し入っているドラマなので、最初は撮影しながら「これで合ってんのかな?」って戸惑うこともあったんですけど、監督から「普通にしてるのがいい」と言っていただいて、京都の町の情報を俊也のリアクションとして素直に出せたというか。撮影が進むうちに「こういうことなんかな」というのがちょっとずつわかってきた気がします。

蓮佛さんとは初共演なんですが、一番最初に撮影した骨董品の写真を撮るっていうシー ンのやりとりが楽しくて、あの瞬間に「僕、一生喋れるかも」って思いました。あと実は、蓮佛さんにはバレないよう普段の会話からタメ口を入れてたんです(笑)。それが何かに出てくるかなあと思って。正直、このドラマは劇的な展開があるかっていうとそうじゃないと思うんです。ゆったりとしてるけど、そこにいる人たちはちゃんと軸があるし、皆さんにも近い悩みや思いを持ってる。そんな人たちのキャラクターを楽しんでほしいし、同時に町とか空気感、その空間全部が主役みたいな物語やと思ってます。いろんな楽しみ方がある作品なので、「このお店に行きたい」という見方でもいいし、「あそこを歩いてみよう」とか追体験してもらうでもいいし、自由に楽しんでほしいですね。こちらも逆に「見てる人はどう思うんやろ」というのを楽しみたいと思っています。

師走の時期に放送されるのでみんなバタバタしてるかもしれないですけど、ほっと一息つけるようなドラマになったらいいし、もし俊也みたいに何か今、もやっとしていたりするなら、その背中を押せるような作品になったらうれしいです。きっと感じることがあると思うので、お好きな感じで見て浸ってほしいですね。

■市原佐紀役 蓮佛美沙子コメント

私は元々京都が大好きだったので、今回の撮影はご褒美みたいな感じでした(笑)。撮影場所もいわゆる観光地ではなく、住宅地とか生活圏の中に突然お店があるみたいなところだったので、空気から何からやっぱり違いました。京都は永遠に散策したくなる、知りたくなる町という印象がさらに強くなりましたね。

撮影で伺ったボタンの専門店でも、オーナーの方とお話させてもらうと「好きっていうエネルギーで生きてる人ってこんなにキラキラしてるんだな」と感じましたし、そういう人が京都にはすごく多いのかなって。それが独特の京都らしさみたいなものに繋がってるのかなと今回改めて強く思いました。

この撮影が始まって衝撃だったのが、段取りをやらないし、現場に着いたらすぐにカメラを回しちゃうという撮影スタイル。「もう回すんですか!?」みたいな(笑)。でもそれがすごく新鮮で面白かったです。正門くんも、セリフの間にすごいアドリブを入れてくる(笑)。正門くんの印象は、すごく自然体な方。そんなに一生懸命会話をしなくても、従姉としての空気にすっと入れた感じがありました。背伸びもしてないし、いい意味で力が入ってない感じがドラマの空気感にも出てるんじゃないかなと思います。

ドラマの印象は、生きてることがそのままダイレクトに肌で伝わる作品になっているのかな。日々バタバタ生きていく中でちょっと忘れがちな、「私って何が好きなんだっけ」、「どうやって生きていきたいんだっけ」みたいな部分にも立ち返れるドラマです。こたつでみかんを食べながらだったり、ちょっとリラックスして見ていただけたらと思います。

■平野奈緒役 安藤玉恵コメント

この作品にはとても縁を感じています。とある撮影で京都に滞在している時があり、オフの日に比叡山に山登りをしてから、銭湯へ行ったんです。翌日に「京都のお引越し」のオファーをいただいて台本を読んだら、“山と森が好きで銭湯に行くのが趣味”の役で(笑)。「私のこと???」とうれしくなりました。

奈緒は古い家具を直している家具職人の役。監督から「モデルになっている方が直した家具を置いているお店があるので行ってみてください」と言われて、お客さんとしてお店へ行ってみたんです。何気ない会話を交わしたり、特別なことはしていないんですけど、

お店の方が家具を触るときの感じや、物を大切にする丁寧さが参考になりました。そういったところを生かしたいと思っています。監督は「初めて見たものに対するリアクションを大切にしたい」「台本通りに言わなくていい」ともおっしゃっているので、役を突き詰めて考えすぎない方がいいのかなと思って臨みました。

「宝ヶ池」のような場所があることが、奈緒が京都に住むことを決めた理由の一つ。池の周りを歩いていたら、紅葉が進んでいて美しくて、小さい子がいっぱい遊んでいて、すごくいいところでした。奈緒が好きになった場所を、私も本当に素敵と感じることができました。画面にうつる清々しい表情は本物です。

【編集部MEMO】あらすじ
美大出身、大阪で働く俊也(正門良規)。ある日、従姉の佐紀(蓮佛美沙子)を訪ねて京都にやって来る。京都でアンティークショップを営み、自由気まま? に生きる佐紀にちょっぴり羨ましさを感じる俊也。個人が営むノスタルジックで洗練された小さなお店や普段使いの生活に根付いたお店を回り、京都の自然に癒され、佐紀や友人の奈緒(安藤玉恵)と触れ合う中で、自分も京都に住んでみたい気持ちがふつふつと湧いてくる。