2024年1月期に放送される阿部サダヲ主演×宮藤官九郎脚本のTBS系金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』(毎週金曜22:00~)に、河合優実と坂元愛登が出演することが17日、発表された。
本作は、阿部演じる昭和のおじさん・小川市郎(おがわ・いちろう)が、ひょんなことから1986年から2024年の現代へタイムスリップし、令和では“不適切”なコンプライアンス度外視の発言を炸裂。コンプラで縛られた令和の人々に考えるキッカケを与えていく意識低い系タイムスリップコメディだ。脚本は宮藤官九郎が務め、妻を亡くした市郎とその一人娘、そしてタイムスリップしたことで出会う人々との絆を描く、ヒューマンコメディとしての要素も持つ。
市郎がタイムスリップした令和で出会うシングルマザー・犬島渚(いぬしま・なぎさ)役を仲里依紗、 1986年に生き、とあるアイドルに心酔するあまり、その身なり言動をすべて完コピする男“ムッチ先輩”こと秋津睦実(あきつ・むつみ)役を磯村勇斗、2024年から1986年に息子と共にタイムスリップする令和の社会学者・向坂サカエ(さきさか・さかえ)役を吉田羊が演じる。このたび、市郎とサカエのそれぞれの子どもを演じるフレッシュな若手2人が決定した。
■阿部サダヲ演じる市郎の娘役に河合優実
市郎の一人娘・小川純子(おがわ・じゅんこ)役で河合優実の出演が決定。河合はこれまで第14回TAMA映画賞最優秀新進女優賞、第44回ヨコハマ映画祭助演女優賞、第35回日刊スポーツ映画大賞・新人賞など数々の賞を受賞。若手実力派俳優として頭角を現している河合がTBSの連続ドラマにレギュラー出演するのは本作が初となる。
本作で演じる純子は、非行を繰り返し、父・市郎とは日々言い争いが絶えないが、本当は父親思いの優しい一面を持つ昭和の女子高生。河合と阿部は、舞台『フリムンシスターズ』と『ドライブイン カリフォルニア』の2作品で共演しているが、本格的な共演は今作が初めて。この2人がどのような親子を演じていくのか。
■吉田羊演じるサカエの息子役に坂元愛登
令和の社会学者・向坂サカエの息子であり、サカエと共に2024年から1986年にタイムスリップする向坂キヨシ(さきさか・きよし)を演じるのは、今年1月期に放送された『100万回 言えばよかった』以来、2度目のTBSドラマ出演となる坂元愛登。2022年公開の映画『ある男』で、数百人に及ぶオーディションの中から安藤サクラの息子役に抜てきされ映画デビュー。その後、『100万回 言えばよかった』で佐藤健演じる鳥野直木の中学時代を演じ、注目を集めたことも記憶に新しい。
本作で演じるキヨシは、令和に生まれ、母・サカエと共に1986年にタイムスリップした中学生。四六時中エロいことを真剣に考えている年頃の男子で、昭和で出会った純子に一目ぼれしてしまったことで昭和の時代に残りたいと言い始めるが、そのほかにも理由があるようで・・・。時空を超えたキヨシと純子の恋模様にも注目だ。
■河合優実コメント
宮藤さん脚本の作品が大好きで、何度も感動し、笑わせてもらってきたので、自分がそんなドラマの一員になれるということがとてもうれしかったです! 宮藤さんが書くセリフを喋れることが今から楽しみです。
私が演じる純子は昭和の時代を生きる女子高生ですが、阿部さん演じる市郎との親子関係など、普遍的なところも大切にしながら、楽しんで演じていけたらいいなと思っています。
お父さん役の阿部さんとは、大人計画の舞台で2回ご一緒しています。阿部さんは、その場で何が起こっても受け止めてくれて、絶対に面白くしてくれる方だと勝手に思っているので、私もその胸を借りながら二人でどんな親子になっていけるのかとても楽しみにしています。
『不適切にもほどがある!』今を生きる全世代の方に届くようなドラマになればいいなと思っています。全力で3か月間楽しんで頑張るので、みなさんも全力でテレビの前で笑ってください! よろしくお願いします!
■坂元愛登コメント
このドラマのお話をいただいたとき、まずはとてもうれしかったんですけど、そのあとにプレッシャーもすごく感じました。すごい方々に囲まれていますが、負けないように自分の役割を全うできたらと思っています!
僕が演じるキヨシは、すごく真っ直ぐで純粋な男の子です。変なことばかり考えているけど優しくて・・・結構子どもな奴だなと思いました(笑)。これまで僕は暗めの役を演じることが多かったんですけど、今回は明るい役になりそうなので、演じることが純粋に楽しみです。
脚本を読みながら、面白くてたくさん笑いました。でも面白いだけじゃなくて、ちゃんと伝えたいことがはっきりしている作品だと思うので映像になるのがすごく楽しみです!年齢に関係なく全ての人が楽しめる作品だと思います。僕も作品の中の役割をちゃんと全うして盛り上げていけたらと思っています。ぜひ見てください!
■磯山晶プロデューサーコメント
河合優実さんは、映画『PLAN 75』とドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』を見て、ファンになり、純子役をオファーしました。透明感、存在感があって、ユーモアのセンスもあって、リアリティもあって「すごい女優さんだなあ」と思いました。企画を作っていたときから、宮藤さんとの間で純子のキャスティングに非常に悩んでいたのですが、河合さんの名前が出てから二人ともスッキリしたのを覚えています。引き受けていただいてとてもうれしいし、阿部サダヲさんとどんな親子になるのか、ドキドキします。
坂元愛登くんとは、今年1月の金曜ドラマ『100万回 言えばよかった』での、佐藤健さんの中学生時代のキャスティングオーディションが出会いです。坂元くんのアンニュイな現代性がとても良いなと思って選んで、実際の撮影でもピュアな演技で物語をすごく切ないものにしてくれました。宮藤さんも阿部さんも彼の演技を見ていて、「坂元くん良いですね」と話していたので満場一致です。今回は、「デリケートな令和」からタイムスリップしてきて、動揺しながらも「粗雑な昭和」をリアルに楽しめる中学2年生のキヨシを演じてもらいます。演技上段者の大人キャストに交じって、この二人がどのくらい振り切ってくれるか、とても楽しみです。このドラマは、ある意味この二人にかかっているので!
純子とキヨシをよろしくお願いいたします。
【編集部MEMO】
『不適切にもほどがある!』は、阿部サダヲ×宮藤官九郎×磯山晶の黄金タッグによる作品。主演・阿部サダヲ、脚本・宮藤官九郎氏、プロデューサー・磯山晶氏が組んだTBSドラマは『池袋ウエストゲートパーク』(2000年)、『木更津キャッツアイ』(2002年)、『タイガー&ドラゴン』(2005年)と、今も愛される作品ばかり。『タイガー&ドラゴン』から19年の時を経た令和の時代で3人が新たな作品を生み出していく。なお、阿部と宮藤氏が主演と脚本としてコンビを組むのは民放ドラマでは今作が初となる。
(C)TBS