ミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』の製作発表会見が17日に都内で行われ、松下優也、有澤樟太郎、宮野真守、清水美依紗、YOUNG DAIS、東山義久、廣瀬友祐、別所哲也、長谷川寧(脚本・振付)が登場した。

  • 左から長谷川寧、廣瀬友祐、東山義久、宮野真守、松下優也、有澤樟太郎、清水美依紗、YOUNG DAIS、別所哲也

    左から長谷川寧、廣瀬友祐、東山義久、宮野真守、松下優也、有澤樟太郎、清水美依紗、YOUNG DAIS、別所哲也

同作は荒木飛呂彦氏のコミックシリーズのミュージカル化作。シリーズの始まりとなる、「第1部 ファントムブラッド」をベースとした世界初の舞台化となる。19世紀末のイギリスを舞台とし、主人公ジョナサン・ジョースター(松下優也/有澤樟太郎)と、運命的な出会いを果たすディオ・ブランドー(宮野真守)を中心に、謎の石仮面をめぐる熱き戦いを描く。ほか清水美依紗(エリナ・ペンドルトン役)、YOUNG DAIS(スピードワゴン役)、東山義久/廣瀬友祐(ウィル・A・ツェペリ役 ※Wキャスト)、別所哲也(ジョースター卿役)らが出演する。

■ミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』松下優也と有澤樟太郎がWキャスト

主人公であるジョナサン・ジョースター(ジョジョ)をWキャストで演じる松下は「初めてお話をいただいた時は、帝国劇場で『ジョジョ』を舞台化するんだってことに、まず一驚きですよね。二驚きは、『(自分が)ディオじゃなくてジョナサン・ジョースターなんだ』ということで。 僕、周りから『ディオじゃなくて?』と言われるんです。俺、そんな風に見えてるのかなあ」と苦笑する。「プレッシャーは感じますが、自分の範疇を超えるところから反響があったので、今から楽しみですね」と語った。

同じくジョナサン・ジョースター役の有澤は「僕も驚きと同時に、率直にすごく嬉しかったですし『ジョジョ』の世界観と歴史ある帝劇の世界観は、どこか合うなと思っていました。何人の方がこのジョジョ(役)をやりたかったんだと考えると、本当に身が引き締まりますし、『ジョジョ』ファンの方が周りにもすごくいらっしゃって」と明かす。「この前共演した、お笑い芸人のなだぎ武さんが、ずっと大事にしていたジョナサン・ジョースターのフィギュアを託してくれたんです。『これだけ好きなジョースターを頼むぞ』というメッセージ性を感じました」と、温かいエピソードを披露。「それくらいの影響力があって愛されている作品だと思うので、プレッシャーはもちろん感じますけど、気持ちも託された身として頑張っていきたいなと思ってます」と意気込んだ。

■キャストの好きな『ジョジョ』名シーン、名セリフは

原作の好きなシーンやセリフについて質問が及ぶと、松下は「めちゃくちゃあるんですよ。ジョナサンが木に手を触れて花が咲くところを最初に見た時は、衝撃でした。あとはブラフォードの戦いのところで、最後にすごく好きなセリフがあって。痛みがあるからこそ生を感じられて、痛みがあるから喜びを感じられるというようなセリフがあるんですけど、今回の舞台にも通ずるものがあるんじゃないかなと。絶対に簡単な作品ではない、大変なこともあると思っていて。新作を作るってすごいことですから。痛みを喜びに変えてできたらいいなと感じ取って。それからやっぱり最後ですかね、もうラストの……」と話し続けるも、「みんなが言うシーンなくなるぐらい、言っちゃいそうですよね」と自分で気づいてセーブ。

次に有澤が「初めて読んで衝撃だったのは、ディオがダニーを蹴飛ばすところ。こんな描写があるんだとびっくりしました。全体として、ジョナサン・ジョースターが未熟なところからどんどんどんどん研ぎ澄まされて、色んな人と出会って、洗練されていくところに感情移入できるので、すごく好きです」と語るが、2人が続けて何シーンも挙げたことから、「1人1つ」と指定が入る。

清水は「URYYYYY。ディオは擬音語がすごく有名で、ディオとのシーンだと、エリナはズキュウウウンされちゃいます。そこでエリナの気高さや、本当の意味で強い女性ということがわかり、泥水で自分の口をゆすぐのが印象的でした」、YOUNG DAISは「ジョジョがエレナに看病されているシーン。2人がいい仲になってから、気持ちだけが通い合ってる中で、純粋と言いますか、純朴と言いますか、ジョジョの中でも1個の大きなテーマだと思っていてジーンと来る。スピードワゴンの名セリフと言えば『クールに去るぜ』だと思うんですけど、ここがあるからこそ生まれる言葉かな」と回答する。

東山は「ディオというキャラクターに1番魅力を感じていて、『お前は今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?』と言った時に、幼心にゾッとしながらもなんてセクシーなんだろう、色っぽい悪なんだろうと感じた覚えがあります」と答え、会場も共感。さらに「まあでも今回はツェペリということなんで、やっぱりパパウパウパウ。波紋カッターじゃないですか」と盛り上げる。廣瀬は「スピードワゴンから少しだけ波紋を使えるようにしてくれないかとお願いされたツェペリが、『ちょいとミスッた』『いや ごめん! スマナイ、スピードワゴンくん』と言ったセリフが、もう忘れられないです。それが今のところ1番好きなセリフです」と意外なシーンで会場を笑わせた。

別所は「父と息子の別れのシーン。それから、ディオがじっと仮面を見つめているところ。物語が動いていくドラマティックなシーンとして、今その2つのシーンを思い浮かべました」と語る。「今回、ミュージカルですから歌の中にも、ジョジョの世界が必ず織り込まれると思うんですけど、人は皆、運命という牢獄にて何を見ているのか。星を見るのか、泥を見るのか。それによって運命が変わっていくし、生き様も変わるという。ここら辺を、皆さんがどんな風に演じられるのか楽しみにしております」と期待を述べた。

東京公演は帝国劇場にて2024年2月6日〜2月28日、北海道公演は札幌文化芸術劇場hitaruにて2024年3月26日〜3月30日、兵庫公演は兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホールにて2024年4月9日〜4月14日。

  • 松下優也
  • 有澤樟太郎
  • 宮野真守
  • 清水美依紗
  • YOUNG DAIS
  • 東山義久
  • 廣瀬友祐
  • 別所哲也
  • 長谷川寧
  • 宮野真守、松下優也、有澤樟太郎
  • 有澤樟太郎
  • 廣瀬友祐、東山義久、宮野真守