JR北海道は15日、特急「北斗」「すずらん」「おおぞら」「とかち」を2024年春から全車指定席化すると発表した。これにともない、特急「おおぞら」「とかち」のみ走行し、普通列車が運転されない石勝線新夕張~新得間の「特例」も見直しとなる。

  • 札幌~釧路間を結ぶ特急「おおぞら」。基本は4両編成だが、多客期など増車して運転される

石勝線新夕張~新得間の旅客列車は特急「おおぞら」「とかち」(2列車合計で上下各11本)のみ運転。途中駅の占冠駅に上下各6本の特急列車、トマム駅にすべての特急列車が停車する。

普通列車が運転されない区間のため、「特例」として同区間内で乗降する場合に限り、現在は乗車券のみで特急列車の普通車自由席に乗車できる。春季・夏季・冬季に発売される「青春18きっぷ」と「北海道&東日本パス」、秋季に発売される「秋の乗り放題パス」といったフリーきっぷ(原則として快速・普通列車の普通車自由席のみ乗車可能)も、「特例」区間のひとつに石勝線新夕張~新得間を挙げ、区間内相互発着の場合に限り、特急列車等の普通車自由席に乗車可能と明記している。

現行の特急「おおぞら」「とかち」は4両編成を基本として運転され、1号車はグリーン車、2・3号車は普通車指定席、4号車は普通車自由席だが、2024年春から4号車も普通車指定席に変更され、自由席の設定がなくなる。これを受けて、JR北海道は新夕張~新得間の乗車に関して、「2024年春の全車指定席化以降乗車分からは、普通車指定席の空席をご利用いただけるよう見直します」と説明。空席がない場合はデッキ等での立席利用となる。

  • 4両編成で運転される特急「とかち」

なお、トマム駅で取得する「QRコード乗車駅証明書」による自動精算サービス(トマム駅からきっぷなしで乗車する場合、スマートフォンで「QRコード乗車駅証明書」を取得し、特急列車の普通車自由席に乗車。札幌駅、南千歳駅、新千歳空港駅の改札内に設置された精算機で自動精算できるサービス)についても、2024年春から普通車指定席の空席を利用できるサービス(空席がない場合はデッキ等での立席利用)として継続するとのこと。