「小馬鹿にする」とは、いかにも人を馬鹿にして軽んじる、からかう、侮辱するということです。そのように人を小馬鹿にする人は、どのような末路を迎えるのでしょうか。

本記事では人を小馬鹿にする人の行く末や、上手な付き合い方を紹介。人を小馬鹿にする人の共通点やよくある行動、その心理もまとめました。

  • 人を小馬鹿にする人の行く末とは

    人を小馬鹿にする人が迎える末路や、やりがちな行動とその心理、対処法などを紹介します

人を小馬鹿にする人の末路とは

上から目線で人のことを小馬鹿にしたり、こちらの言うことややることの揚げ足を取ったりする人が身近にいると、やりにくいと感じますね。

そんな「人を小馬鹿にする人」は、具体的には一体どのような未来に行き着くのでしょうか。考えられるケースを見ていきましょう。

自分も小馬鹿にされる

人のことを小馬鹿にする人は、いずれ自分も小馬鹿にされるでしょう。人から小馬鹿にされて、うれしいと思う人はいません。小馬鹿にされると、嫌な気持ちになって傷ついたり、小馬鹿にした人に対して嫌悪感や敵対心が湧いたりする人もいます。

そのため、人を小馬鹿にしてきた人がささいなミスを犯したときや失敗したときは、過去に小馬鹿にした人たちから小馬鹿にされるのです。「いつも得意げに人を小馬鹿にしているのに、自分もあんな失敗をしている」「上から目線でいつも小馬鹿にするけれど、実際は大したことない」と、陰で噂されてしまいます。

友達に去られる

人を小馬鹿にする人のもとからは、友達がいなくなるでしょう。知り合ってからしばらくは普通に接していても、事あるごとに友達を見下した言い方をしたり、友達のやることを小馬鹿にしたりするようになるので、友達としては一緒にいて楽しくありません。

またたとえ小馬鹿にされているのが自分ではなかったとしても、「自分のことも他の人の前では悪く言っているのでは」と、不安になってしまうかもしれません。

その内、友達付き合いするのが負担になり、多くの人が距離を取るようになるはずです。表面的な付き合いをする人、利害関係があり近くにいる人はいても、それは本当の友達ではありません。

人から信用されなくなる

人を小馬鹿にする人は、他人からの信頼を得られないでしょう。人の発言や行動を鼻で笑って小馬鹿にしてばかりいて、周りの人から見るとあちこちで人の悪口ばかり言っている人に見えます。

自分の話をするよりも常に人のあら探しをして悪く言うので、本心が見えずつかみどころがないと思われてしまいがちです。「いつもあちこちで人を小馬鹿にするようなことを言っているから、自分も悪く言われていそう」「余計なことを言うと、自分まで人を小馬鹿にする人だと思われるので黙っておこう」などと、人から避けられて信用されなくなるでしょう。

いざというときに助けてくれる人がいなくなる

人を小馬鹿にしていると友達が減り、人からの信用を失うでしょう。本心から打ち解けて付き合える人がいないので、いざというときに誰も助けてくれないでしょう。

直接接点がない人も、周りの人から「あの人はいつも人を小馬鹿にするから、あまり近づかないほうがいい」とアドバイスをもらうので、多くの人が距離を保つようになります。

人を小馬鹿にしていた人が窮地に立たされたとき、誰かに助けを求めようとしても「散々人を馬鹿にしておいて、自分が困ったときだけ助けを求めるなんて」と真剣に話を聞いてもらえません。

人を小馬鹿にしていると、どんな状況になっても誰からも心配されず、助けてもらえなくなるのです。

最終的に孤立する

人を小馬鹿にする人は、友達が去っていき人から信用されなくなり、最終的には孤立してしまうでしょう。多くの人が人を小馬鹿にする人と一緒にいても楽しくない上、自分も同類だと思われたくないと考えるので、徐々に付き合わなくなります。

また、実際に小馬鹿にされたことがある人は「また、小馬鹿にされるのは嫌だからもう付き合いをやめよう」と思うでしょう。

周りの人をターゲットにして小馬鹿にし続けたことで、誰も周りにいなくなり、一人になってしまいまうのです。

人を小馬鹿にする人の特徴

  • 人を小馬鹿にする人の共通点

そもそも、人を小馬鹿にする人にはどんな共通点があるのでしょうか。接する中でなんとなく嫌な印象を抱いたら、相手の発言や行動をよく観察してみましょう。

上から目線でものを言う

人を小馬鹿にする人は、相手を自分よりも下に見ている傾向があります。そのため、常に上から目線でものを言いがちです。例えば「そんな簡単なことがなんでできないの?」「私はすぐにわかったけど、あなたはそんなに時間を掛けて考えてもまだわからないんだ」「そんなのもわからないの。当たり前のことだと思うけど」など、自分は優れていてなんでもそつなくこなせることをアピールしたがります。

誰にでも得意、不得意はあるものですし、経験値など前提条件も違うのですから、見下される筋合いはありません。こんな態度を取られたら、不快に感じる人がほとんどでしょう。それでもこのようなタイプの人は気にせずに、相手を傷付けるのです。

人の言うことを鼻で笑う

人を小馬鹿にする人は、他人の言うことを鼻で笑って相手にしません。自分のほうが賢く、優れていると思っているので、他人の提案や話を素直に受け入れられないのです。

「その方法はもうとっくに試したよ」「そんなのうまく行くわけないじゃない」など、人の意見や考えは常に鼻で笑って小馬鹿にして否定します。

人を小馬鹿にする人はプライドが高い面もあるので、「自分の方が絶対に正しい」と思い込み、意地になりがちです。自分は間違っていないことを確信したいため、自分とは異なる意見ややり方を拒否しようとして、鼻で笑ってすぐに却下するのです。

相手によって態度が違う

人を小馬鹿にする人の多くは、接する相手によって態度を変えます。プライドが高く自分が優れていると感じたいという心理があるため、自分が優位に立てる人にのみ強気に出る傾向があります。

そのため、自分よりも強く賢い人なのか、弱くて優位に立てる人かを判断する能力に優れている点が特徴です。自分が上に立てる相手に対しては小馬鹿にして優越感を味わい、自分より優れている人に対しては小馬鹿にするような行動や発言はしません。

相手を見極めて接する態度を変えるため、周りの人からすると信用が置けず、裏表のある人に見えます。ひそかに軽蔑されたり、あきれられたりすることも多いでしょう。

人を小馬鹿にする人の心理・原因

  • 人を小馬鹿にする人の心理

ここでは、なぜ人を小馬鹿にするのか、考えられる心理や原因を見ていきます。人を小馬鹿にする人の本心が少しでもわかれば、無駄に傷付くことも減るかもしれません。

優越感に浸りたい

人を小馬鹿にする人は、人を見下すことで優越感に浸りたいと考えていることがあります。相手の発言や行動を上から目線で否定し、小馬鹿にすることで、自分の方が優れている、自分が正しいと感じられるからです。

また、人に負けることが嫌いで受け入れられないため、人を小馬鹿にして自分が正しいとアピールしたがります。優越感を抱くために、人を小馬鹿にして陥れて、自分の立場を確立しようとするのです。

ストレスを解消したい

人を小馬鹿にすることが、ストレスや鬱憤(うっぷん)を解消する手段になっているケースもあります。ストレスを発散するために、無意識に周囲の人に当たる方法を選択してしまうのです。

人の言うことややることを鼻で笑って小馬鹿にすると、自分の方が優れている気分になるため、抱えている不満やストレスが多少軽減したような感覚になるのでしょう。

抱えているストレスを自分一人で発散する方法が見付けられないので、周囲の人を利用して自分のストレスを解消しようとするのです。

実はコンプレックスがあり自信が無い

人を小馬鹿にする人は、実は自分にコンプレックスを抱えていて、自信が無い場合があります。人に弱みを見せたくないので、自分が優位に立って相手を見下したいと考えるのです。

人を小馬鹿にする人が感じているコンプレックスはさまざまです。例えば受験に失敗したなどの学歴に関することや、身長が低い、太っているなど身体的なことを気にしているケースもあるでしょう。また、地方出身であることや恋人がいないことなどを引け目に感じる人もいます。

人に弱みを見せたくないため、それを隠すために、人を小馬鹿にして自分を守ろうとします。

寂しくて構ってほしい

人を小馬鹿にする人は、実は寂しくて人に構ってほしいと思っている場合があります。本心では「誰かと話がしたい」「友達になりたい」「自分の話を聞いてほしい」などと思っていますが、うまく自分の気持ちを表現できないため、人を小馬鹿にするような態度になってしまうのです。

小馬鹿にされた人や、誰かを小馬鹿にしているところを見た人からすれば、寂しくて構ってほしくて小馬鹿にするとは信じられないかもしれません。しかし寂しさから人を小馬鹿にする人は、他人とどうやって接すればいいのかわからないため、つい小馬鹿にしてしまうのでしょう。

笑いを取っている、「イジリ」のつもり

人を小馬鹿にして、笑いを取ったつもりになる人もいます。相手を鼻で笑ったりマウントを取ったりするのはちょっとした冗談で、からかう程度だと思っており、むしろ「小馬鹿にされた人も『おいしい』と思っているはず」と考えています。そのため、小馬鹿にした相手を傷つけたり嫌な思いをさせたりしたことに気付きません。

自分ではコミュニケーションの一環だと考えているので、いろいろな相手を小馬鹿にします。

テレビなどで芸人が行っている「イジリ」は高度なテクニックです。素人が行ったところで、周りの人にとっても、面白いどころか不快なものに映るでしょう。小馬鹿にされた人の気持ちを理解できないので、気付かないうちに周りから距離を置かれて、友達が減ってしまいます。

プライドが高い

人を小馬鹿にする人は、プライドが高い人が多い点も特徴です。プライドが高いため、自分より優秀な人を受け入れられません。「そういう考え方もあるね」「それは思いつかなかった」など、相手の考えに共感して自分の意見を曲げるのは、プライドが許さないのです。

そのため、相手の話を聞いて意見を尊重することが苦手で、いつも否定して小馬鹿にします。常に自尊心を満たしていたいと思うので、自分と意見の異なる人はことごとく小馬鹿にしてマウントを取りたがります。

人を小馬鹿にする人への上手な対応方法

  • 人を小馬鹿にする人への対処法

身近に人を小馬鹿にする人がいると、不快に感じる人がほとんどでしょう。たとえ自分が小馬鹿にされたわけではなくても、人を小馬鹿にしている状況を見るのは楽しいものではありません。

ここでは、人を小馬鹿にする人への対処法を紹介します。

なるべく関わりを持たない

人を小馬鹿にする人に対しては、ただの世間話や自分のちょっとした話をしただけでも、小馬鹿にできるところを探されて上から目線でマウントを取られることが少なくありません。そのため人を小馬鹿にする人とは、なるべく関わりを持たず、できるだけ距離を保つよう心掛けましょう。

もし仕事や近所付き合いなどでどうしても接する必要がある場合でも、最小限の会話で終えるようにします。基本的にはあまり自分から話をせずに、聞き役のみにとどめます。その際も、大きく相づちを打ったり反応が良かったりすると会話が長引いてしまう可能性があるため、失礼が無い程度に反応を薄くして、「こいつと話していても面白くないな」と思わせることがポイントです。

話題を変える

もしも小馬鹿にされたら、話題を変えてみるといいでしょう。人を小馬鹿にする人は、人を見下して馬鹿にすることで優越感を得ています。怒ったり悲しんだりと下手に反応すると、どんどんエスカレートしていく危険性があります。

小馬鹿にしているなと感じたら、相手にせずに話題を変えてみてください。自分ではなく、周りの人が小馬鹿にされたときも同様です。人を小馬鹿にするような話題には、誰も関心がないと感じさせることが大切です。

人を小馬鹿にする人のペースに巻き込まれてしまわずに、興味がないことをさりげなく示しましょう。

ほめ殺しにする

人を小馬鹿にする人をあえてほめ殺しにする方法もあります。特にコンプレックスを持っているタイプや寂しくて構ってほしいタイプの人は、誰かに自分を認めてもらうと自尊心を満たせます。

人を小馬鹿にする人は、自分を認めてくれない、自分よりも優れているとアピールしてくる人には強く反発しますが、自分を認めて受け入れてくれる人を攻撃することは少ないようです。

褒めているうちに、小馬鹿にする態度や発言も少し控えめになってくるでしょう。

気にしない

相手を変えることは難しいので、小馬鹿にされても、聞き流して気にしないようにする、というのも一つの方法です。小馬鹿にされて不快に思うのは当然ですが、真剣に受け止めすぎると、余計なストレスを抱えてしまいます。

「この人は人を小馬鹿にすることでしか優越感を得られないかわいそうな人なんだ」「人を小馬鹿にしてどんどん孤立していることに気付かないなんて気の毒だな」と考えて、反応しないようにすれば、自分の気持ちが楽になるでしょう。

上司や友達に相談する

人を小馬鹿にする人との関係に悩むようなら、上司や友達に相談するのもいいでしょう。自分一人で考えていると行き詰まってしまうことがあります。相談すれば自分で気が付かなかったアドバイスをもらえる他、職場であれば席替えをしてもらうなど、物理的な対応をしてもらえる可能性もあります。

人を小馬鹿にする人は、上司には良い顔をしており、上司が彼らが問題児であることに気付いていない場合もあります。相談することで、彼らが相手に対して態度を変えていることもさりげなく伝えられるでしょう。

人を小馬鹿にする人の末路は悲惨なものになりがち

人を小馬鹿にする人の末路は、信用を失って友達を失うなど、悲惨なものになりがちです。逆に自分が小馬鹿にされることもあるかもしれません。そして、最終的には自分が困っているときにも助けてもらえず孤立してしまうでしょう。しかし、自分ではそういった末路を思い描けないため、人を小馬鹿にし続けます。

小馬鹿にされて不快に思うときは、なるべく聞き流すようにしたり話題を変えてみたりしてください。関わらないようにできるなら、距離を置きましょう。