最強はどこだ! ドラフト1位出身地ランキング。過去10年間のドラ1輩出が…

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 2023年10月26日に開催されるプロ野球ドラフト会議。ドラフト1位の選手はファンだけでなく、地元住民からの期待も大きくなる。そこで今回は、過去10年のドラフト1位の出身地を調査し、最も多く輩出した都道府県についてランキング形式で紹介したい。なお、出身校や出身チームではなく「出身地」であることをご留意いただきたい。
 

 


第4位:広島県(6人)



 
 4位には、3県がランクイン。まずは広島県を紹介する。内訳は、以下の通りとなった。
 
有原航平(2014年入団・日本ハム)
堀瑞輝(2016年入団・日本ハム)
山岡泰輔(2016年入団・オリックス)
中村奨成(2017年入団・広島)
近藤弘樹(2017年入団・楽天)
西純矢(2019年入団・阪神)
 

 
 広島県といえば広陵や広島新庄が強豪校として有名だ。現在は福岡ソフトバンクホークスに在籍する有原航平や、広島東洋カープの中村奨成は広陵出身、北海道日本ハムファイターズでプレーする堀瑞輝は広島新庄を卒業している。
 
 また、創志学園(岡山)での西純矢の活躍は、印象に残っているファンも多いだろう




第4位:千葉県(6人)


 
 続いて、千葉県も同数での4位にランクインした。内訳は、以下の通り。
 
高山俊(2015年入団・阪神)
藤平尚真(2016年入団・楽天)
木沢尚文(2020年入団・ヤクルト)
早川隆久(2020年入団・楽天)
山下輝(2021年入団・ヤクルト)
吉野創士(2021年入団・楽天)
 

 
 千葉県では、木更津総合や習志野、専修大松戸といった高校が有名である。早川隆久と山下輝は木更津総合の卒業生であり、それぞれ大学での経験を経てドラフト1位指名を勝ち取った。
 
 惜しくもクライマックスシリーズ(CS)進出を逃した東北楽天ゴールデンイーグルスにとって、和製大砲の育成は急務。高校通算で56本塁打を放った吉野創士は、数年後に中軸を任される存在となっているだろうか。






第4位:神奈川県(6人)


 
 最後は、強豪校を多く擁する神奈川県だ。内訳は、以下の通りとなっている。
 
松井裕樹(2013年入団・楽天)
松本裕樹(2014年入団・ソフトバンク)
小笠原慎之介(2015年入団・中日)
田中正義(2016年入団・ソフトバンク)
渡部健人(2020年入団・西武)
森下翔太(2022年入団・阪神)
 

 
 神奈川県は高校野球の激戦区と言われており、横浜や東海大相模、桐光学園など多数の名門校がしのぎを削っている。2年連続でセーブ王に輝いた松井裕樹は海外FA権行使を明言し、去就が注目されている。
 
 小笠原慎之介、森下翔太は東海大相模出身。小笠原は苦しむチームのエースとして、森下は将来有望な大砲として、それぞれ活躍を見せているところだ。







第3位:大阪府(10人)

 
 ランキング3位となったのは大阪府。過去10年で下記の10名がドラフト1位で指名を受けた。
 
小林誠司(2013年入団・巨人)
森友哉(2013年入団・西武)
寺島成輝(2016年入団・ヤクルト)
安田尚憲(2017年入団・ロッテ)
太田椋(2018年入団・オリックス)
藤原恭大(2018年入団・ロッテ)
井上朋也(2020年入団・ソフトバンク)
小園健太(2021年入団・横浜)
達孝太(2021年入団・日本ハム)
松川虎生(2021年入団・ロッテ)
 

 
 大阪といえば、やはり大阪桐蔭が真っ先に思い浮かぶ人も多いだろう。10人の中では森友哉、藤原恭大が大阪出身、大阪桐蔭卒業の選手となっている。ただ、藤原はなかなか殻を破り切れていない印象があり、レギュラー確保のためにはさらなるレベルアップが必要と言える。
 
 大阪桐蔭と双璧を成す存在が、今年夏の大阪府大会で勝利した履正社だ。エースナンバーを背負って甲子園のマウンドに立った寺島成輝、高校通算65本塁打の安田尚憲がOBとなっている。
 
 多くの選手が大阪府内の高校でプレーした一方、小林誠司は広島の広陵で、井上朋也は埼玉の花咲徳栄に進学した。






第2位:東京都(11人)

 
 第2位は東京都で、過去10年で11人のドラフト1位選手が誕生。指名を受けた選手は以下の通りだ。
 
山崎康晃(2014年入団・横浜)
岡田明丈(2015年入団・広島)
オコエ瑠偉(2015年入団・楽天)
矢崎拓也(2016年入団・広島)
佐々木千隼(2016年入団・ロッテ)
齊藤大将(2017年入団・西武)
清宮幸太郎(2017年入団・日本ハム)
清水昇(2018年入団・ヤクルト)
ブライト健太(2021年入団・中日)
吉村貢司郎(2022年入団・ヤクルト)
矢沢宏太(2022年入団・日本ハム)
 

 
 高校野球では東西に地区分けられ、名門校も多い東京。2015年の夏の甲子園、関東一はオコエ瑠偉の活躍もありベスト4まで駒を進めた 。ただ、オコエ自身は活躍できず、昨年の現役ドラフトで読売ジャイアンツに移籍。まさに正念場を迎えていると言っていいだろう。
 
 清宮フィーバーと呼ばれるほど注目を集めた清宮幸太郎は、早稲田実業の出身。高校3年間で111本 のアーチを描いたが、プロでは苦しむ期間が続いていた。ただ、ここ2年は二桁本塁打を記録しており、さらなる高みを目指している。
 
 高卒でプロ入りした選手もいれば、大学を経由して入団した選手も少なくない。ブライト健太は上武大学の4年時に大ブレイクし、中日ドラゴンズから1位指名を受 けた。

 また、日本体育大学卒業の矢沢宏太は、二刀流選手としても大きな期待を受けている。2年連続最下位と苦しむチームの救世主となれるか、来季以降の矢沢に注目したい。





第1位:兵庫県(14人)

 
 過去10年、もっとも多くドラフト1位を多く輩出した都道府県は、“甲子園のお膝元”でもある兵庫県だ。以下が選手14名の一覧である。
 
野間峻祥(2014年入団・広島)
中村奨吾(2014年入団・ロッテ)
桜井俊貴(2015年入団・巨人)
原樹理(2015年入団・ヤクルト)
近本光司(2018年入団・阪神)
小園海斗(2018年入団・広島)
甲斐野央(2018年入団・ソフトバンク)
松本航(2018年入団・西武)
辰己涼介(2018年入団・楽天)
佐藤直樹(2019年入団・ソフトバンク)
小深田大翔(2019年入団・天)
平内龍太(2020年入団・巨人)
佐藤輝明(2020年入団・阪神)
大勢(2021年入団・巨人)
 

 
 2018年のドラフト1位指名選手には、兵庫県出身者が5名も名を連ねた。ここまで同じ都道府県の選手が一度に1位指名を受けるのは、非常に珍しいことではないだろうか。
 
 上記14人の卒業高校を見てみると、報徳学園、東洋大姫路、社、神戸国際大付などが代表的な卒業校となっている。中でも小園海斗はバッティングだけでなく、広い守備範囲と強肩で甲子園を沸かせた一人だ。
 
 読売ジャイアンツの抑えを務める大勢や、阪神タイガースの佐藤輝明は大学からプロ入り。また、近本光司と小深田大翔は大阪ガスから、佐藤直樹はJR西日本からといったように、社会人から入団した選手も数多い。
 
 一方、上記14人の中で唯一、兵庫県以外の高校に進んだ選手が中村奨吾だ。中村の父が天理高校のOBだったこともあり 、中村自身も天理高校への進学を決断。その後は早稲田大学で4年間を過ごし、ドラフト1位でロッテへの入団を果たした。
 
 ここまで、ドラフト1位を多く輩出した都道府県について紹介してきた。やはり都市部が多い結果にはなったが、果たして今年のドラフトではどういった結果になるのか、運命の一日まで時が迫っている。

 



 

 
【了】