ユニクロは10月3日より、海洋ごみを減らす活動に貢献するプロジェクト「JOIN:THE POWER OF CLOTHING」の2023年秋冬キャンペーンを開始する。ユニクロ原宿店にて『海洋プラギョミ大図鑑』を開催するほか、「ドラえもん サステナモード」のぬいぐるみとフリース商品を10月6日に発売する。都内では3日、さかなクンと小学校4年生が参加するメディア発表会が開催された。

  • ユニクロが、今年も「JOIN:THE POWER OF CLOTHING」キャンペーン開始へ

ユニクロの取り組み

経済産業省、環境省など8省庁では、毎年10月をリデュース・リユース・リサイクル推進月間(3R推進月間)と定めている。これに連動して、ユニクロでもSDGsに貢献する取り組みを活発化する。ファーストリテイリング コーポレート広報部のシェルバ英子氏は「ユニクロでは20年以上にわたってサステナビリティを推進してきました。それはTHE POWER OF CLOTHING(=服のチカラ)と総称する活動です。あらゆる人の生活をより豊かにする”LifeWear”と服のチカラの両輪で、これまでユニクロブランドは歩んできました」とあらためて説明する。

  • ファーストリテイリング コーポレート広報部 部長のシェルバ英子氏

たとえば、資源を無駄にしない。店舗では2006年より服の回収とリユース・リサイクルを開始しており、2020年にはプラスチック製ショッピングバックを廃止するとともに、エコフレンドリーバックを発売した。昨年(2022年)にはリペアサービスのRE.UNIQLO STUDIOをスタート。また同年にリサイクルポリエステル繊維100%のTシャツ、バックを発売しており、こうしたノウハウが今回の新商品にも活かされた。

ドラえもん サステナモードは、生地にリサイクルポリエステル素材を100%使用した商品。ラインナップは「ファーリーフリースフルジップジャケット」(2,990円)、「KIDS ファーリーフリースフルジップジャケット」(1,990円)、「トイ(ぬいぐるみ)」(1,990円)で、全国のユニクロ店舗、および公式オンラインストアで販売する。なお売上の一部(1商品につき1USドル)は、海洋ごみ削減に国際的に取り組んでいるユネスコに寄付される。

  • ぬいぐるみとフリース商品。フリースは、胸にドラえもんのロゴが入っている。ユニクロ原宿店では3日より先行販売している

スポーツとゴミ拾いを融合した「スポGOMI」の取り組みには2021年より参画。海洋問題に取り組む日本財団とともに、今年開催の「スポGOMIワールドカップ」も強力にサポートする。ちなみに2022年に実施のJOIN:THE POWER OF CLOTHINGキャンペーンを通して集まった200万USドル(約3億円)は日本財団に寄付された。「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」を推進している日本財団では、この活動の一環としてスポGOMIワールドカップを企画している。

  • 海洋ごみ削減の活動にフォーカスした「JOIN:THE POWER OF CLOTHING」

そのうえで海洋ごみ問題の関心をさらに高めるべく、ユニクロ原宿店 B1F Special Roomでは10月3日から22日まで『海洋プラギョミ大図鑑』を開催することになった。東京海洋大学客員教授で魚類学者のさかなクンの協力のもと、小さな子どもから大人まで海洋ごみについて楽しく学べる展示となっている。

  • ユニクロ原宿店(東京都渋谷区神宮前1丁目14-30 WITH HARAJUKU)は、JR原宿駅から徒歩1分

  • 地下1階の展示スペースにて開催

  • いま世界中で海洋ごみ問題が顕在化していること、年間100万トンものごみが海に流れ込んでいることなどを分かりやすく伝える

  • 展示の様子

このあと会場には、渋谷区立鳩森小学校4年生の児童30名が招かれ、さかなクンの特別授業を受講した。この日の朝、千葉の漁港まで行ってきたというさかなクンは、捕れたての魚を子どもたちに見せながら、沖縄の近海に住んでいた魚が最近は東京湾にも北上してきていること、温暖化による海水温の上昇は世界レベルで起きていることなどを分かりやすく説明。いますぐ私たちにもできることとして「ギョミ拾いのボランティア活動に参加する」「マイボトルやエコバックを使う」「ペットボトルやプラスチックごみをしっかり分別する」「プラギョミのリサイクル品を買う」などを挙げて”SDGs14海の豊かさを守ろう”を実現しましょう、と呼びかけた。

  • 東京海洋大学客員教授のさかなクンが特別授業を実施

  • 海洋ごみ問題について、熱心に聞き入る子どもたちの姿があった