JR西日本とソフトバンクは15日、「自動運転・隊列走行BRT」(自動運転と隊列走行技術を用いたBRT)の開発プロジェクトにおいて、専用テストコースでの実証実験を7月に完了し、11月から公道での実証実験を開始する予定と発表した。

  • 「自動運転・隊列走行BRT」のイメージ(JR西日本提供)

両社は次世代モビリティサービスの実現に向けて、3種類の自動運転車両(連節バス、大型バス、小型バス)を用いた「自動運転・隊列走行BRT」の実証実験を2021年10月から専用テストコースで実施。同時に、「自動運転・隊列走行BRT」に関心を持つ自治体等との対話を継続し、BRTの導入を検討する東広島市との連携を進めてきた。

当初計画していた専用テストコースでの実証実験項目の検証が完了したことを受け、社会実装に向けた検討を進めるための次のステップとして、東広島市にて日本初となる公道での「自動運転・隊列走行BRT」の実証実験を開始することとなった。

公道での実証実験は、自動運転・隊列走行技術の社会実装に向けた課題の検証・洗い出しを行うと同時に、BRTや自動運転・隊列走行などの新技術に関心を持ってもらうことを目的に実施。東広島市のJR西条駅と広島大学東広島キャンパスを結ぶ県道・市道(愛称「ブールバール」)を実験区間とする。11月から開始し、実験期間は2024年2月までを予定している。

実験車両は連節バスと大型バスの2台。電波状況や勾配などの自動運転に影響を与える走行環境の検証、連節バスと大型バスの2台による自動運転・隊列走行の実証走行と課題の検証、実証実験の実施によるBRTや自動運転・隊列走行などの新技術に関する社会受容性の変化の測定等を行う。

両社は今後、「自動運転・隊列走行BRT」の社会実装に向けた取組みを進め、2020年代半ばをめどに自動運転レベル4の許認可取得をめざすとともに、地域のまちづくりの取組みと連携し、持続可能な次世代モビリティサービスの実現をめざすとしている。