世に放たれた101体もの人工生命体「ケミー」を回収する使命を帯びた高校生ライダーの活躍を描く『仮面ライダーガッチャード』が、2023年9月3日より放送開始される。今回のライダーは「錬金術師」がモチーフ。2種類のライドケミーカードを組み合わせて戦う力を得る仮面ライダーガッチャードに、ファンの期待が集まっている。
『仮面ライダーガッチャード』単独キャストインタビューの今回は、宝太郎が通う高校の歴史教師であり、その一方で「錬金アカデミー」の教師でもあるミナトを演じる熊木陸斗が登場。歴史教師のときはどことなく冴えない風体の人物だが、錬金アカデミーのユニフォームを着ると見違えるようにクールなビジュアルとなるミナトは、本作の中でもかなりミステリアス度の高いキャラクターとして、注目を集めることだろう。若い生徒たちを見守るミナトと同じく、年下の俳優たちのよき兄貴分というイメージのある熊木に、『仮面ライダー』への熱い思いや、ミナトを演じる上で心がけていることを訊いた。
――まずは、熊木さんがミナト役に決まった経緯から教えてください。
今回の募集には主人公たちとは別に「30代以上」の枠があり、そのオーディションを受けました。『仮面ライダー』といえば、10代、20代の若手俳優が最初に目指す登竜門といったイメージがあり、年齢を重ねていくうちに、なかなか出演のチャンスがめぐってくるのは難しいかなと思っていただけに、ミナト役をいただけてありがたかったです。
――これまでの『仮面ライダー』シリーズで、印象に残っている作品はありますか。
8歳下の弟がちょうど『仮面ライダークウガ』(2000年)を毎週楽しみに観ていて、僕も一緒に付き合っていました。実は弟も俳優をやっていて、今回僕がレギュラーに決まったと聞いたとき、すごく喜んでくれたと同時に、嫉妬もしているって言われました(笑)。
ミナト先生役のイメージは
――役どころを掴むにあたり、参考にされたキャラクターなどはいましたか?
自分自身の中でだけなのですが、某忍者漫画の先生をイメージしていました。
――とても強い先生が出てくる某呪術漫画ではなく、ですか?
ちょっと思い浮かんだんですけど、あの人は最強すぎてダメでしたね(笑)。
――冴えない歴史教師と、錬金アカデミーのカッコいい教師、熊木さんとしてはどちらのキャラがご自身に近いと思いますか。
普段の自分に近いのは、歴史教師のほうですね。今の格好をご覧いただくとおわかりかもしれませんが、ちょっと脱力というか、アウトドアかインドアかと言われるとインドアっぽい感じです(笑)。一方、僕は4人兄妹の長男なので、年少者を見守るという意味では錬金アカデミーのミナトのほうがポジション的に近い。まあ、ポンコツな兄貴なんですけど(笑)。2つの顔を持ちつつ、どちらにも自分と共通する要素があるなと思いながら演技をしています。