宝太郎は絶対にあきらめない
――いわゆる「特撮ヒーロー」のドラマ撮影現場に入られて、強く感じたのはどんなことですか。
現場の撮影スタッフさんから受ける「熱量」が凄いと思いました。みなさんに引っ張られる形で、僕も日々の撮影を頑張ることができているのを痛感しています。
――演じる本人だからわかる、宝太郎のいいところを教えてください。
宝太郎は明るくて、優しくて真面目。自分の夢を探している途中、仮面ライダーになって街の人々を救う使命を担うようになるんです。仮面ライダーになって間もないため、ときどき「壁」にぶち当たることがあるのですが、それでもあきらめたりせず、壁を乗り越えていこうとする人物です。この「絶対にあきらめない」という部分が明確なので、台本を読んでいても安心することができます。僕自身、明るいところが宝太郎と似ているね、と周りから言ってもらえて、嬉しく思っています。役が決まったとき、プロデューサーの湊(陽祐)さんにおうかがいしたところ「宝太郎のちょっと抜けているところに、本島くんが合致した」と言っていただきました。しかし、僕は抜けているなんて全然自覚がないんですけど……と思いつつ、いまも生活をしています(笑)。
――仮面ライダーガッチャードの「変身」シーンで、本島さんが強く感心したところは何でしょうか。
正面からだったり、足からだったり、いろんな角度から変身の一連のポーズを撮影することです。アングルが変わるたび、同じポーズを何度も繰り返えすことが、すごく難しかったんです。表情なども同じようにしないと、ひとつの変身ポーズとしてつながりませんし。最初はとても苦労しましたが、それだけに出来上がった映像はとてもカッコよくなっていますので、ぜひ楽しみにしてほしいです。
宝太郎の創作料理
――宝太郎はふだん、南野陽子さん演じる母・珠美の食堂を手伝いつつ、奇抜な創作料理を作るという設定だそうですが、本島さんご自身は料理好きですか?
わりと料理はするほうだと思います。毎回、台本に宝太郎の創作料理名が書いてあるのですが、文字だけだとどんな見た目の料理になっているか分からないこともあります。「なぜ宝太郎はこんな料理を思いつくのだろう」と思いながら、撮影で実際に、完成した料理を見て楽しんでいます。
自分自身がよく作るのは「サラダ」です。なるべく撮影にサラダを持っていくようにしています。何しろ1年間の撮影ですし、健康面には気をつけないといけませんからね。栄養バランスを崩さないよう、野菜をなるべく食べようと心がけています。
――まだ撮影に入って間もないと思いますが、これまでエピソードを重ねて、宝太郎にグッときたのはどんなところでしょう。
繰り返しになりますが、「あきらめない」姿勢にグッときます。宝太郎は自分より明らかに強そうな相手が目の前に現れたときでも、決して考えを曲げない意志の強さを備えており、そこに魅力を感じます。
「新しいことへ挑戦する勇気」を
――本島さんが考える「ヒーロー」の理想像とは何ですか。
ヒーローとは「優しさ」を備えている者のことだと思っています。何も特別なことをするわけではなくて、電車でお年寄りに席を譲るとか、重い荷物を持っているとき支えてあげるとか、さりげなくそういうことができる人を見ると「カッコいいな」と思うんです。自分も、そういった優しさを自然な形で見せられるような人物でありたいと思っています。
――いよいよ放送開始される『仮面ライダーガッチャード』の見どころをお願いいたします。
『仮面ライダーガッチャード』での宝太郎の姿を通じて、視聴者のみなさんに「新しいことへ挑戦する勇気」を持ってもらえたら……と願っています。前に進みだせずに迷っている方の背中を押したり、前向きな気持ちになってもらったりできる作品です。たくさんの方に観ていただきたいと思います!
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