『東海テレビ×WOWOW 共同製作連続ドラマ ギフテッド Season1』(フジテレビ系 毎週土曜23:40~ 全8話)で天才刑事・天草那月役を演じる増田貴久、異能の高校生・四鬼夕也役を演じる浮所飛貴(美 少年/ジャニーズ Jr.)がお互いの印象や、撮影で印象に残っている出来事などについて語った。

  • 浮所飛貴(美 少年/ジャニーズ Jr.)、増田貴久 =東海テレビ提供

■増田貴久&浮所飛貴、お互いの印象

――今回、お二人はドラマ初共演となりますが、お互いにどんな印象だったのでしょうか。

増田:浮所くんとは毎年カウントダウン・コンサートで会うたびに、二言、三言話す程度だったんですね。でも、今回のドラマが決まった時に、浮所くんがこれまでかかわってきたプロデューサーさんなど数人から、「次のドラマで浮所くんと一緒なんでしょ。浮所くんをどうぞよろしく」みたいな感じで言われたんです。「多くの方から愛されているんだな」と、こちらまでうれしくなったのを覚えています。

浮所:増田くんとはドラマ以外で何度か共演をさせていただいて、その人柄や温かな雰囲気は知っていました。今回初めてドラマ出演が決まって、アイドルとは違う増田くんの一面を見られることがとてもうれしかったです。何より、演技はもちろん、現場での立ち居振る舞いなどを学ばせていただく、いい機会になると思いました。

増田:クランクインが、まさに二人が出会うシーンだったんですね。物語の中では徐々に信頼関係が築かれていくんですが、出会った当初はお互いにまだ違和感のようなものも感じている。そんなシーンが、自然と撮れたと思います。

浮所:それからずっと役者としての増田くんと接してきて、気持ちの動きをとても大切にされる方なんだと感じました。監督さんと打ち合わせを重ね、常に真剣にお芝居と向きあっている増田くんは、天草那月にも通じる部分があるんじゃないかな。

■浮所飛貴、増田貴久の差し入れに感動

――撮影も進んでいると思いますが、印象に残っている出来事などはありますか?

増田:僕が一日中、ただひたすら喋り倒す、みたいな日があったんですが、だから撮影の合間も必死で台詞の練習をしていたんです。でも、その横で浮所くんがやたら元気なんですよ(笑)。「僕の今日の台詞、聞いてくださいよー」なんて言ってきて。

浮所:あぁ、ありましたね……。

増田:しかもですよ! それで僕の長い台詞の後に、彼がボソッと言う台詞で終わるシーンだったんですけど、そこでNGを出したりするんですよね。軽く殺意を覚えましたよ(笑)。

浮所:申し訳ないです! でも、増田くんは演技に対する姿勢だけでなく周囲への気遣いも完璧で、各話のゲスト出演者の方にもすぐに馴染んでもらえるよう、積極的に声を掛けている様子をよく見かけます。それと、差し入れの量がすごいですよ! 最初の頃に「一週間に一回くらい、差し入れお願いしまーす」なんて半分冗談のつもりで言ったんですが、三日に一回くらいのペースで差し入れしてくださるので、現場の士気も上がりますよね。

増田:「胃袋を掴め」って言うじゃないですか。もう掴んだかなと思って、最近は少し減らしています(笑)。

浮所:確かに掴まれました。

増田:それは半分冗談ですけれど。僕らキャストも撮影はハードだけど、スタッフさんたちは僕らよりも一時間前に現場に来て準備をしたり、撮影後も会社に戻って仕事をしていたりするわけじゃないですか。今回はSeason2まであって撮影期間も長いんです。だから皆で乗り越えるためにも、気持ちのいい現場にしたいといつも思っています。

■浮所飛貴、増田貴久にコーヒーを持っていくも…

――今回のドラマがバディものということなので、お二人の普段の生活での欠かせないバディについても 伺いたいのですが。

浮所:僕は結構「匂いフェチ」なんですね。いろいろな香水を集めていますが、そんな香りが自分にとってのバディかもしれません。実は今回の撮影にあたり、「撮影中はこの香りでいこう」と決めた香水があったのですが、それが何と!増田くんが使っている香水とまったく一緒だったんです。バディを組むと、こんな部分も通じ合えるんだなと(笑)。

増田:僕も香水は集めていますが、実はドラマなど演技のお仕事の時は使わないようにしているんです。ただ、今回は監督と話し合う中で「那月は絶対香水を使っているよね」という話になり、使用しています。視聴者の皆さんには伝わらない部分ですが、共演者の方に那月をより強く感じてもらえるかもしれないので。

浮所:そんな増田くんのバディといえば、コーヒーですよね。いつもアイスコーヒーを持っていて、しかも氷が溶けにくいステンレス製のマグカップを使っていたりとか、かなりこだわりもあると思います。

増田:僕のコーヒー好きを浮所くんもどこかで聞いたらしくて、クランクインの日に「コーヒー、買ってきました!」って持ってきてくれたんです。だけど、すごく甘いコーヒーで……。僕はブラックしか飲まないので、とても印象に残っています。

浮所:そうなんです。後でマネージャーさんからブラック派だと聞いて、「やっちゃった!」って頭を抱えました。

■増田貴久&浮所飛貴の「ギフテッド」とは

――そんなお二人にもう一つ伺いたいのですが、お二人が持っている「ギフテッド」は何でしょうか。

浮所:誰とでも、いつまでも話せるということでしょうか。コンサートでもMCを担当する機会があるのですが、「今はこの話題が出ているから、次はこの話に持っていこう」みたいなことを、いつも考えています。誰とでも打ち解けて話せるので、これは僕のギフテッドですね。増田くんは歌も上手いしダンスもできるし、いろいろあるんじゃないですか?

増田:うーん、ただ映画やミュージカルを見たりするのも、半分以上は仕事のため、勉強のためなんだよね。 音楽を聴くことも同じ。時々、「この仕事をしていなかったら、音楽もダンスもこんなに好きじゃなかったかも」なんて思うことがあります。お仕事が僕に好きなもの、得意なものをくれた、って感じかもしれません。

――物語も中盤に差し掛かりますが、どんなところに注目して見ていただきたいと思いますか?

浮所:一話完結の部分もあって毎回毎回面白いのですが、それぞれの事件の中にも伏線があったりして、大きな謎を徐々に解明していくという部分でしょうか。

増田:トリックは大きな魅力ですね。原作の天樹征丸先生は『金田一少年の事件簿』の作者なので、(堂本)剛くんの『金田一少年』を見て育った僕としては、演じていてもとてもやりがいがあります。それと那月が的確に謎を解いていくんですが、犯人を追い詰めるというよりも、犯人自身に罪を認めさせるような雰囲気が那月にはあるんです。それは事件の裏にある真実も、那月が読み解いているから。だから終盤で犯人と対峙するシーンでも責めるのではなく、犯人が自白するまでの空気感みたいなものを意識しながら作っています。そんな部分も楽しんでいただけるとうれしいですね。

■第4話ストーリー

前回の事件で、天草那月(増田貴久)の推理力に感服した四鬼夕也(浮所飛貴)は、今後も捜査に協力する代わりに、自身の母親を殺害した真犯人を見つけて欲しいと打ち明ける。容疑者として追われているのは四鬼神流古武術の師範代・四鬼の一人、金田那由他(窪塚俊介)。しかし那由他からは黒い影が視えなかったのだと、夕也は那月に告げるのだった。

そんな中、夕也の同級生で唯一心を開く相手だった生駒沙耶香(工藤美桜)が、プールで溺死体となって発見される。「水泳部員で泳ぎの得意だった沙耶香が溺れるなんて……」と、不審に思う夕也。深い悲しみの中、夕也は那月と真相を探り始める。