大井川鐵道は、 昨年9月の台風で被災して以来、不通となっている区間のうち、家山~川根温泉笹間渡間について、10月1日から鉄道による運転を再開すると発表した。同日に大井川本線で利用実態に合わせたダイヤ改正も実施する。
昨年12月16日以降、大井川本線は金谷~家山間を鉄道による運転、家山~千頭間を代行バスによる運転としてきたが、バス代行区間のうち家山~川根温泉笹間渡間について、10月1日から鉄道による運転を再開する。
同日に実施する大井川本線のダイヤ改正で、SL急行「かわね路号」は現行の1往復から2往復に増便。「きかんしゃトーマス号」はダイヤ改正後も現行と同じ2往復だが、「かわね路号」と合わせて最大6往復まで運転する計画があるという。
速達性を持たせた電車(運行種別)も新設。毎週金曜日と、多くの利用が見込まれる日に、新金谷駅15時13分発の家山行と、家山駅16時0分発の金谷行を「快速急行」として設定する。毎日運転される川根温泉笹間渡駅20時8分発の金谷行は「区間急行」となる。その他、金谷~川根温泉笹間渡間の電車運転本数見直しも実施。井川線のダイヤ改正も大井川本線と同じ10月1日に実施予定としている。
ダイヤ改正に合わせ、奥大井観光に特化したSL列車と専用バスを組み合わせた募集型企画旅行商品も発売。新金谷駅9時30分発のSL列車(愛称「南アルプス号」)乗車と、家山駅前から千頭・接岨峡温泉方面へ運行する専用バスおよび復路のバス、 SL列車乗車がセットとなった旅行商品になるという。詳細は後日発表される。
大井川鐵道が大井川本線の代替輸送として家山~千頭間で運行してきた代行バスは、10月1日から「川根本町コミニュティーバス」に変更され、川根本町が運行主体に。大鉄アドバンス(大井川鐵道のグループ会社)が受託者として運行を担う。「大井川周遊きっぷ」と「大井川本線フリーきっぷ」は9月末で販売を終了する。