東京ドームシティ(東京都文京区後楽1-3-61)では、2024年夏の完成に向けた大規模リニューアルを進めている。東京ドームシティ内には7つの大型ビジョンが新設され、8月1日より稼働を開始。同日開催のメディア発表会では、三井不動産、東京ドームの関係者が「パートナーの皆さまと共創しながら、この場所を世界一のエンタメシティに仕上げたい」とアピールした。
どんな大型ビジョンが設置?
7つの大型ビジョンは、新たなランドスケープ計画に基づいた環境整備の一環として新設されたもの。クリスタルアベニューを取り囲むように設置された『アベニュースーパーリボンビジョン』は芝生広場に隣接する全長122mの超大型LEDビジョンで、自然とデジタルが融合した空間を演出する。
従来の16:9という定型にこだわらない屋外広告ビジョンにより、来場者の体験価値を最大化。ビジョンを活用した様々なプロモーション展開も行っていく。
様々な画角サイズにフィットした映像を生み出すため、オリジナル映像システム「アダプティブアイデンティティシステム」が導入された。音楽家の原摩利彦氏のオリジナルBGMと合わせることで、多彩な映像表現を行う。
その日に東京ドームで開催されるスポーツの試合、アイドルのコンサート、各種催し物に合わせた複数のロールを時間単位で切り替えて放映できるのも強み。ライブ映像の放映にも対応する。その日、その時間の街の様子、雰囲気にマッチしたダイナミックな運用を行っていく。
2024年春時点で、設置されるビジョン数は15台にのぼる見込みで、ここにしかないエンターテイメントシティの演出にひと役を買う。
メディア発表会に登壇した、東京ドーム 代表取締役社長COOの長岡勤氏は「東京ドームを中心に、東京ドームホテル、スパ ラクーア、東京ドームシティアトラクションズなど、それぞれ認知度が高い施設が集中しているこのエリアですが、東京ドームシティ全体としては、あまり認知されていない現実がありました。そこで5年ほど前から、ひとつの街としてブランディングを進めてきました」と説明。周辺駅から東京ドームに続く導線上に大型ビジョンを配置することで、来訪者の興奮、感動を高めていければ、と抱負を語った。
ビジョンの基盤となるシステム開発と広告販売のパートナーとなるのがジェイアール東日本企画。同社の高橋敦司氏は「JR東日本では、日本最大級となる47,000のサイネージを一気通貫で運営しています。このノウハウを活かして、東京ドームシティにおける大型ビジョンの設計、開発、施工、運用、広告販売をお手伝いしていきます」と説明。サイネージで街の演出を行うことは初めての体験で、身の引き締まる思いだ、とも語った。