東急電鉄は26日、有料座席指定サービス「Q SEAT」を東横線で8月10日から開始すると発表した。平日夜の19時30分以降、渋谷発元町・中華街行の急行として1日5本を運行。4・5号車の座席(一部を除く)をロングシートからクロスシートに転換して使用する。

  • 東横線で使用される「Q SEAT」車両(4・5号車)の外観。赤を基調とした車体ラッピングに

有料座席指定サービス「Q SEAT」は2018年12月から大井町線で開始。第2弾となる東横線では、平日夜の最混雑時間帯を避けた19時30分以降、渋谷駅を発車する元町・中華街行の急行5本で有料座席指定サービスを提供する。対象となる列車は渋谷駅を19時35分(193号)・20時5分(201号)・20時35分(203号)・21時5分(211号)・21時35分(213号)に発車する。

東横線の急行は渋谷~横浜間で途中の中目黒駅、学芸大学駅、自由が丘駅、田園調布駅、多摩川駅、武蔵小杉駅、日吉駅、綱島駅、菊名駅に停車。このうち菊名駅までが有料座席指定サービスの乗車・降車可能区間に。横浜駅から先、みなとみらい線の元町・中華街駅までフリー乗降区間となり、横浜~元町・中華街間の区間内で利用する場合は列車指定券なしでも乗車できる。

  • 平日19時30分以降、渋谷発元町・中華街行の急行5本で「Q SEAT」のサービスを提供

  • 東横線における「Q SEAT」サービス区間

サービスの対象となる急行5本は、10両中2両(4・5号車)をロング・クロス転換車両とした5050系を使用して運行。「Q SEAT」のサービスを実施する4・5号車は赤を基調とした車体ラッピングを施し、ドア横を「Q SEAT」のロゴデザインで装飾した。4・5号車ともにクロスシート36席・ロングシート9席(計90席)を備え、各座席に電源コンセント、一部座席にカップホルダーを設置。車内Wi-Fiサービスも無料で利用できる。ゆったりとした座席での読書や、電源コンセント・車内Wi-Fiを利用しての作業など、平日夜の帰宅時間を自由に有効活用できるようになる。

「Q SEAT」のサービスを利用するにあたり、乗車券の他に列車指定券等が必要。指定料金は500円(大人・小児一律)。専用販売サイト「Qシートチケットレスサービス」に会員登録しての購入に加え、東横線の急行が停車する駅の窓口でも販売される。インターネット販売、駅窓口での販売ともに乗車日前の予約購入はできず、乗車当日のみ発売するとのこと。乗車の際、係員が列車指定券または「Qシートチケットレスサービス」の所定画面(スマートフォン等の画面上に表示)を確認する。

  • ドア間の座席をクロスシートとして使用。電源コンセントやカップホルダーも設置される

  • ロング・クロス転換車両の内観

なお、「Q SEAT」のサービスを実施する列車において、4・5号車以外の車両は現行と同様、指定料金なしで誰でも乗車できる。「Q SEAT」のサービスを実施していない列車において、4・5号車がロング・クロス転換車両だった場合も、指定料金なしで誰でも乗車可能とされている。