日本リカバリー協会は7月11日、「ココロの体力測定 2023」の結果を発表した。調査は4月18日~5月23日、全国20~79歳の男女各5万人を対象にインターネットで行われた。なお、本稿では、産前産後の男女のストレスや疲労などに関する調査結果をまとめている。

  • 女性の疲労度(ライフステージ別)

    女性の疲労度(ライフステージ別)

まず、2021年~2023年における産後女性の疲労状況をみると、「疲れている人」の割合が2021年の91.4%から2023年は91.9%と微増しており、高い水準で疲労状態にあることが明らかに。

ライフステージ別では、「マタニティー期」で「元気な人」(16.4%)の割合が増える傾向にあるが、特に「産後0-2ヶ月の産褥期」は「元気な人」が5.8%と非常に低く、「未就学児期」も7.3%と1割に満たない状況にあることから、産後~未就学児期まで「疲れている」母親の割合は9割を超えることがわかった。

  • 産後のストレス

    産後のストレス

次に、ストレス状況について産後の男女別で比較すると、「高ストレス者」が女性で16.6%(高ストレス者予備軍27.0%)、男性で23.8%(同31.3%)となり、産後期の男性のストレスが高い結果に。女性のストレスをライフステージ別で比較すると、高ストレス者の割合は「マタニティー期」で20.3%、「産後0-12ヶ月期」で16.6%、「未就学児期」では20.1%となった。

  • 睡眠時間

    睡眠時間

次に、睡眠時間について聴取したところ、産後に「適切な睡眠時間(6~8時間)」を取れている女性は39.6%、睡眠時間不足が指摘される「5時間未満睡眠」は28.2%と、2021年と比較すると「5時間未満睡眠」の割合は4ポイントほど改善されている。

一方、産後に「適切な睡眠時間(6~8時間)」を取れている男性は44.6%と、産後の女性より多いものの、「5時間未満睡眠」の割合は31.5%と3割を超え、産後の男性の睡眠時間は2極化していることが分かった。

  • 休めない意識

    休めない意識

最後に、女性の“休めない意識”について調べたところ、「マタニティー期」は44.7%だった“休めない意識”が、出産後から大きく上昇し6割を超えることが判明。“休めない意識”は、一般の男女を比較しても男性(27.5%)よりも女性(42.1%)の方が高い数値を示しているが、出産を機にその差が大きくなり、「産後0-12ヶ月期」には男性は28.3%と微増だったのに対し、女性は63.6%と大幅に上昇する結果となった。