アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.は6月30日、「食品飲料卸・飲食サービス業における企業間決済調査」を発表した。調査は4月21日〜24日、食品飲料卸・飲食サービス業界につとめる20代〜70代の男女309人を対象に行われたもの。

  • 各決済手段の利用率

まず、取引先への支払い/請求に利用している決済方法を見てみると、いずれも銀行振込が7割以上(支払い:85.8%、請求:77.3%)となり、もっとも多く利用されていることが明らかとなった。

クレジットカード利用については、日々の購買などの支払い利用が約4割(39.5%)、卸業者などの請求利用が約2割(22.7%)となった。

今後、効率化したい決済方法としては、「銀行振込」(51.5%)、「現金」(43.0%)が多く挙がっている。効率化を求める理由としては、「ミスを減らしたいから」「面倒だから」が共通で挙げられている。

今後のクレジットカードの利用意欲としては、「支払い」が61.5%、「請求」が55.7%と過半数を占めた。クレジットカード利用のメリットを聞いてみると、請求と支払いの両面で効率化や振り込み手数料の軽減といった回答が多く寄せられている。

  • クレジットカード利用意向/クレジットカード利用の支払い・請求時に感じるメリットTop3

すでにクレジットカードの支払い利用を進めている企業では、それ以外の決済方法と比べて「セキュリティが向上する」(22.1%)、「経費の計上漏れを防げる」(24.6%)、「ポイントが貯まる」(32.0%)といったメリットを感じている事も分かった。請求時においては、「効率化される」(41.4%)、「支払い遅延のリスクを軽減できる」(35.7%)、「ガバナンスの強化につながる」(27.1%)が多く挙がっている。

支払い時に課題に感じている事としては、「取引先ごとの個別の請求プロセスへの対応」(54.4%)や、「取引先が特定の支払い方法しか受け入れていないこと」(51.1%)といった回答が半数以上に。

  • 支払い時の課題/請求時の課題

請求時の課題については、「不透明なコミュニケーションによる支払い遅延(ツケなど)」(44.3%)や、「長期的な支払い期間によるキャッシュフローへの影響」(43.7%)が挙げられている。

飲食業界の需要回復にともない、直面している課題について尋ねると、「人材不足」が46.6%で最多となった。次いで、「労働人口の高齢化」が40.5%、「業務の効率化や生産性の向上」が39.5%で続いている

  • 会社が直面する課題