フジテレビ系ドラマ『ばらかもん』(7月12日スタート、毎週水曜22:00~)に主演する杉野遥亮。書道だけを支えに孤高に生きてきた都会育ちの青年書道家・半田清舟(杉野)が、挫折から訪れた五島列島で出会った島民たちとの交流を通じ、書道家・人間としても成長していくハートフルコメディの今作で、視聴者に「癒やし」を届けたいと語る。

さらに、実際の五島列島で行われた撮影の様子や「挫折」の受け止め方について聞くと、常に物事をプラスに捉える一面が見えてきた――。

  • 『ばらかもん』に主演する杉野遥亮 (C)フジテレビ

    『ばらかもん』に主演する杉野遥亮 (C)フジテレビ

■GP帯ドラマ初主演「プレッシャーや不安も」

今回、ゴールデン・プライム帯ドラマ初主演となる杉野。普段の作品から番手(=出演者のクレジット順)は意識しないというだけに、「オファーが来たときは企画書を見て『これは参加したい』と直感したので、純粋に作品に参加できてうれしいという気持ちでした」と振り返る。

そこから、「やっていくうちに自分が思っていた以上の人と関わるので、いろんな人から“この作品を良いものにしよう”という思いを受け取っていく中で、自分も演者として一番多く関わる分、プレッシャーや不安も意外とありました」と、“座長”の重みを感じるようになった。

そうした中でも、「五島列島でのロケで、島の風景を少しでも多く撮るために、別班で動いてたりして、スタッフの皆さんが一生懸命になっているのを見るとすごく勇気をもらえるし、自分も頑張ろうと思えて、そういう瞬間で少しずつ、不安よりも楽しみという気持ちになってきています」と心境の変化を打ち明ける。

五島列島での撮影は、天候との戦いになったが、「すごくツイていたと思うことが多かった気がします」と回想。「雨が降ってもあがった後はとても空気が澄んできれいなんです。それですごくいい画が撮れたり、天気が悪くてもそのシーンの感情にマッチしてるなと思ったりもしました」と前向きに捉えた。

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■成功があればそれも含めて全部プラスになる

杉野が演じる清舟は、書道界の家元の後継ぎで、若き新鋭として名をはせ、世間にもてはやされてきたプライドの高い青年だが、ある挫折をきっかけに、海に囲まれた日本西端の島である長崎県の五島列島で一人暮らしを始めることになる。

この清舟という人物像については、「すごく人間らしい人で、いろんな魅力があると思うので、演じていてうれしいです。頑固だったり、そのくせ素直だったり、子どもっぽい面もあると思うし、そういったところは自分も共感できます」と解説。

翻って、自身の挫折経験を聞くと、「“挫折”と捉えることをしていないかもしれないです。マイナスに思うことは実はプラスになっていて、人生って絶対意味があって目の前のことが起きていると思っているから、“挫折”という感覚があまり分からないんです。もちろん、毎日生きている中ですごくヘコむこともあれば、地の底まで落ちることもありますけど、何か成功があればそれも含めて全部プラスになっちゃうと思うんです」という。

さらに、「例えば代役で仕事が回ってくるのはもちろんプラスな出来事だし、逆に自分が予定していた作品ができなくなったこともまた運命だと思うので、あんまり深く沈み込むということはないです」と、プラス思考で俳優業を走っているようだ。