伊豆シャボテン動物公園では、巨大なリュウゼツラン「酒竜舌(サケリュウゼツ)」が6月初旬から開花し始め、見頃を迎えている。また、「猛竜舌(モウリュウゼツ)」の花穂の成長が進み、もうすぐ開花という状況となっている。
同園内に植栽している「酒竜舌」と「猛竜舌」の2株のリュウゼツランは、2022年冬から花茎が少しずつ伸長し始め、春本番を迎えた4月頃から著しく成長。ゴールデンウィーク頃の好天とその後の高温・多雨も影響して、いよいよ開花の時期を迎えている。
「酒竜舌」と「猛竜舌」は、いずれもリュウゼツラン属(アガベ属)の多肉植物で、開花期になると巨大なアスパラガスのような花茎を伸ばし、5~10mに達したところで水平に伸びた花芽からクシ状の黄色い花を咲かせる。
生涯の終わりに一度だけ開花し、花が咲き終わるとその株はゆっくりと枯れていく。花が咲くまでに30~40年を費やすため、古くは、100年に一度開花する“センチュリー・プラント”とも言われていたという。なお開花する直前の花茎を切ると、樹液がにじみ出て、それを発酵させたもの「プルケ」、蒸留したものは「メスカル」と呼ばれるお酒になる。