今回は「臆することなく」の意味や使い方・例文を解説します。また、シーンによって使い分けられるよう、類語・言い換え表現も紹介しているので、ビジネスシーンや日常会話で活用してください。

「臆することなく」の意味とは

  • 「臆することなく」の意味とは

    「臆することなく」の意味について解説します

「臆することなく」は「物事に対して恐怖心を抱かずにいるさま」を意味します。

「臆することなく」の「臆する」は、「恐れる」「気後れする」「怖気づく」の意味を持ちます。「気後れする」とは、「相手の気迫や勢い・その場の雰囲気などに圧倒されひるむ」ことです。「怖気づく」は、「恐怖心がわき、おどおどしたり尻込みしたりする様子」のことをいいます。

「臆することなく」はこの「臆する」を否定することで、「恐怖心に打ち勝つ」「恐れを成してもおどおどしない」「相手に圧倒されても弱気にならない」ことを表します。

「臆することなく」を使った例文・使い方

  • 「臆することなく」を使った例文・使い方

    「臆することなく」の使い方や例文をご紹介します

「臆することなく」はさまざまな場面で使われるフレーズです。

ここでは、「臆することなく」の使い方を、場面ごとの例文とともに解説します。

次の試合も臆することなく、その調子で行こう

この例文は、スポーツにおいて、強敵に対して怖気づかずに挑戦したり、この調子で頑張ろうとチームメイトに声をかけたりする場面で使用されます。

臆することなく対応する姿を尊敬する

「臆することなく」は自分だけでなく、他人に対しても使用できる表現です。この例文では、誰かが怖気づかずに振る舞っている様子を尊敬する意味で「臆することなく」が使用されています。

見たことのない料理に臆することなく手をつけた

「臆することなく」は恐怖の対象を人や出来事に限定しません。この例文のように、見たことのない食事に対して、挑戦する姿勢を表現するときにも使用できます。

「臆することなく」の類語・言い換え表現

  • 「臆することなく」の類語・言い換え

    「臆することなく」の類語・言い換え表現をご紹介します

「臆することなく」の意味や使い方を見てきました。

「臆することなく」は恐怖心に打ち勝つ様子とともに、堂々と前を向いている様子が表れた言葉です。このニュアンスは他の言葉でも表現できます。

ここからは、「臆することなく」の類語・言い換えをご紹介します。

逃げも隠れもせず

「逃げも隠れもせず」は、「自分の言動に後ろめたさはなく、正々堂々と責任を持つ」という意味の言葉です。

  • 私は嘘をついていないし、逃げも隠れもしません

  • 疑いをかけられているが、無実なのだから逃げも隠れもする必要はない

このように、人に疑われる・責任を追及されるなど、追い詰められている状況下の人が、「逃げたり誤魔化したりしない」ことを表す場面で使います。

正々堂々と

「軍隊の陣容が整い、勢いがある様子」から転じて、「卑怯なことはせず立派である」という意味で使われます。例文は以下の通りです。

  • 互いに、正々堂々と勝負しよう

  • 誰に何を言われようとも、正々堂々と自分の信じた道を進みたい

  • 産後は正々堂々と休めばよい

気後れしないで

「気後れしないで」は「臆することなく」と同じ意味の言い換え表現といえます。

  • 会場の厳かな雰囲気に驚いたが、気後れせずに壇上にあがった

  • コンテストでは皆優秀に見えたが、気後れすることなく自分の力を発揮できた

  • 新たな環境でも、気後れしないで自分らしくありたい

  • 対戦相手の気迫に気後れすることなく、彼は果敢にゴールを狙いに行った

このように、圧倒される場面において、恐れずひるむことのない様子を表現できます。

胸を張って

自信に満ちているときや得意げな気持ちのとき、あるいは、威勢を張っているとき、人は自ずと胸を張った姿勢になるものです。胸を張った姿勢でいることは、堂々とした態度であるといえます。

自信があることを示したいときや自分を大きく見せたいときに、あえて、胸を張って見せる場合があります。

  • 今までで最もよい結果を出せたと、胸を張っていえる

また、以下のように、周囲の人がその人に「自信を持ってよい」と伝えるときにも使われます。

  • 優勝は逃したが、全力を尽くしたのだから胸を張って帰ろう

何ごとにも臆することなく挑戦しよう!

今回の記事では「臆することなく」について解説しました。「臆することなく」は、逆境や困難のなかで前に進むことを指すポジティブな言葉です。

これを機にぜひ「臆することなく」何かに挑戦してみてはいかがでしょうか。