Bunkamura ル・シネマは4月10日より長期休館に入り、6月16日、新たな映画館「Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下」を渋谷TOEI跡地(東京都渋谷区)にオープンする。
Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下の各階シアターは7Fが268席、9Fが187席のゆとりあるキャパシティを有し、7Fスクリーンは近年需要がますます高まる35mmフィルムでの上映、ならびに4K上映にも対応。 シアター内の内装・意匠にはあえて手を加えず、レトロな魅力にあふれた非日常な空間が広がる。
ロビーの内装は、国内外でさまざまな建築プロジェクトを手掛けるほか、近年では「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」展や、「モネ-光の中に」展の会場構成、岡田利規作・演出の「未練の幽霊と怪物-「挫波」「敦賀」-」の舞台デザインも手掛けた建築家、中山英之氏が率いる中山英之建築設計事務所が担当。床から壁面、テーブルやランプシェードまでを覆う「影色」のカーペットが、オーディエンスを迎え入れる。
各階ロビーには、Bunkamuraの休館に伴い一旦営業を終了したカフェ「ドゥ マゴ パリ」が、小さなスタンドカフェとしてオープン。プチサイズにリニューアルされた名物の「タルトタタン」、「ドゥ マゴ パリ」オリジナルブレンドのホットコーヒーをはじめ、特別な映画体験に寄り添うメニューを提供する。
「LIBRAIRIE」コーナーには、アートショップNADiffによる特別なキュレーションがなされたブックストアも併設。販売される書籍のラインナップは定期的に入れ替わり、映画鑑賞の前後にはもちろん、映画を観ない日にも「行くだけでなにかある」空間を展開する。
劇場のロビースタッフが着用する制服は、ファッションブランド「ZUCCa」の設立者である小野塚秋良氏が、1992年に白洋社(現 セブンユニフォーム)と共同でスタートさせたユニフォームブランド「HAKUI」のコートを起用。スタッフのユニフォームの胸元にもあしらわれた「Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下」館名ロゴと、オープニング・キービジュアルのデザインは、グラフィックデザイナーの畑ユリエ氏が担当した。
Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下のこけら落としを飾るのは、マギー・チャン日本初の本格的回顧上映 「マギー・チャン レトロスペクティブ」と、17年ぶりにル・シネマのスクリーンによみがえる映画版「RENT/レント」(05)の貴重な上映を含むミュージカル映画特集「ミュージカルが好きだから」。その後も「大いなる自由」、「サントメール ある被告」、「ソウルに帰る」、「エリザベート 1878」、「私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター」、「旅するローマ教皇」といった世界中の映画祭を賑わせた新作映画に、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選と、幅広い映画ファンが要注目の強力ラインナップが集結している。