公務員は安定しているというイメージがある。民間企業のように業績や景気に左右されずに給与と賞与がきちんと支給され、リストラや解雇も原則としてない。かつては共済年金という手厚い年金制度もあった。しかし近年は退職金の減額や共済年金の厚生年金への統合などにより、かつてのイメージは崩れつつある。2017年からは公務員にもiDeCo(個人型確定拠出年金)への加入が認められた。

そこでYouTubeで「セルフ年金を作る資産運用方法」を発信している「ライオン兄さん」こと山口 貴大氏が代表を務めるバイアンドホールドでは、公務員による資産運用の実態を探るためアンケート調査を実施した。調査期間は5月22日で、全国でインターネット調査を行った。調査対象は30歳から59歳の公務員(教職員を除く)で、サンプル数は2,000人。調査会社はアイブリッジ。

最初は全員(2000人)に「預貯金以外に資産運用を行っていますか」と質問した。

「行っている」との回答が49%で「行っていない」との回答が51%となり、ほぼ半数に分かれる結果となった。

  • 預貯金以外に資産運用を行っていますか

次に「資産運用を行っている」と回答した971人に「なぜ、資産運用を行っているのですか」(複数回答可)と尋ねてみた。

その結果「少しでも資産を増やしたい」との回答が60%と最多となった。2位は「退職金と年金だけでは老後が不安」との回答が57%とトップとほぼ同じ割合で入り、さらに「資産運用に興味がある」(31%)との回答が続いた。他には誰かに勧められたという内容で25%ほどがあった。

  • なぜ、資産運用を行っているのですか

今度は前設問とは反対に「資産運用を行っていない」と回答した1029人に「なぜ、資産運用を行っていないのですか」(複数回答可)と質問した。

「特に理由はない」との回答が43%でトップになった。2位以下は「資産運用に関する知識がない」(22%)、「余剰資金がない」(19%)、「元本を減らしたくない」(16%)、「資産運用は怖い」(15%)との回答が続いた。

  • なぜ、資産運用を行っていないのですか

2017年から公務員もiDeCo(個人型確定拠出年金)に加入できるようになった。そこで全員にiDeCoのことを認知しているかを質問した。

その結果「知っているが利用はしていない」が37%で最多に。次に「すでに利用している」が26%で続き、約1/4の方がすでにiDeCoを利用していることが分かった。以下は「名前は知っているが内容はわからない」(20%)、「知らない」(17%)との結果となった。

  • iDeCoのことを認知しているか

最後に「資産運用を行っている」と回答した971人に「資産運用のためにどのような商品、あるいは制度を利用していますか」と質問した。

その結果、「NISA」が62%でトップに。2位には「iDeCo」が46%で入り、以下「株式」と「投資信託」(ともに40%)、「保険」が19%で続いた。上位2つの回答では制度、3位以下では具体的な商品が選ばれた。

  • 資産運用のためにどのような商品、あるいは制度を利用していますか