俳優の生田斗真が11日、都内で行われた映画『渇水』(6月2日公開)の完成披露試写会に出席し、自身が雨男であることを明かした。
同作は河林満氏による同名小説の実写化。刊行から30年の時を経て初の映画化となった。日照り続きの夏、給水制限が発令されていた市の水道局に勤める岩切俊作(生田)の業務は、水道料金滞納家庭や店舗を回っての料金徴収と、水道を停止すること。貧しい家庭を訪問しては忌み嫌われる日々で、妻・子供とも別居中の俊作はある日、停水執行中に育児放棄を受けている幼い姉妹(山崎七海、柚穂)と出会う。自分の子供と重ね合わせてしまう俊作は、自分の心の渇きを潤すように、その姉妹に救いの手を差し伸べる。
この日のイベントには主演を務めた生田のほか、門脇麦、磯村勇斗、尾野真千子、山崎七海、柚穂、高橋正弥監督、企画・プロデュースを務めた白石和彌氏が参加。
生田との撮影を振り返った磯村が、「この撮影は雨が多かったんですけど、(生田さんと)社用車に乗るシーンでは唯一晴れたので、印象に残っています」と話すと、生田は「『渇水』という映画は、雨が降らなくていつになったら雨が降るんだという話なんですが、撮影中はずっと雨だったんです(笑)」と明かして笑いを誘う。
さらに、「その原因が生田斗真なんじゃないかって、さっき(舞台)袖でみんなに詰められて(笑)! 麦ちゃんから『私、撮影場所と3往復しましたよ!』とか言われて……」と雨男疑惑をかけられていたそう。そして、奇しくもイベント当日のきょうも雷雨であるとMCから水を向けられると、生田は「どうしよう(笑)。これ公開するが6月2日。雨降るぞぉ! 気を付けろ!」と集まった観客に声をかけた。
また、高橋監督は、雨ばかりだった撮影中に山崎と柚穂からもらったという、手作りのてるてる坊主を舞台上に持参。「撮影がほとんど雨で撮影中止になった日もあって、そんな僕の顔を見た2人が『監督のために』って作ってくれて。僕はこれを台本に挟んで持ち歩いて『今日は晴れるぞ!』と思いながら臨んでいました」とほっこりするエピソードを明かした。
これを聞いた生田は、「そうかぁ……2人が監督のために作ってくれたんだ。いやぁ~ごめんね、なんだか……俺の雨男パワーがゴリゴリに勝っちゃって。申し訳ない!」とタジタジ。柚穂から「全然平気です!」と許しの言葉をもらうと、「ありがとう~! 優しいね!」と顔をほころばせた。
しかし、その後MCから「雨続きで大変でしたか?」と聞かれた柚穂は、「はい……」と遠慮がちに返事をしながら生田の方をチラリ。生田も「なんで俺見た!? 雨続きで~って言われて俺見たでしょ!」とツッコむなど、仲睦まじいやり取りを見せた。
フォトセッションでも、カメラマンからの要望に応え、生田が柚穂の乗る台の位置を調整する姿も。和気あいあいとした雰囲気のまま、イベントは幕を閉じた。