俳優のリリー・フランキー、女優の上白石萌歌が13日、東京・渋谷のNHKで行われた同局の音楽番組『The Covers』の取材会に出席した。
今年4月に10年目を迎えた『The Covers』(BSプレミアム 毎週日曜22:50~)は、日本の音楽シーンで活躍するミュージシャンたちが、思い出深い名曲をカバーする音楽番組。5月18日に総合テレビで『The Covers 10周年スペシャルLIVE』(22:00~22:45)を放送する。この日、その公開収録を実施。同番組のパイロット版初回ゲストだった斉藤和義を迎えた。
MCとして10年目を迎えたリリーは「私の人柄だけで10年続きました」と笑わせると「今回、萌歌ちゃんが入ってくれました。彼女は本当に聡明で、初回収録から頼りになる素晴らしい方」と新相棒を絶賛する。
4月から新MCに就任した上白石は「10周年おめでとうございます」とにっこり。「いままで番組を素敵なものとして輝かせてきたのはリリーさんの人柄や、スタッフさんたちの音楽に対する愛なんだろうな」と感想を述べ、「ミュージシャンたちを迎える側として、しっかりと音楽を掘っていければ」と意気込みを語る。
また、リリーから「“もかお”さん」と呼ばれていることを明かし、「とても温かく迎えてくださいました」と感謝。さらに「こんなにアーティストの皆さんの歌を間近で聴くことができ、歌への思いも感じられて、自分の活力になるような時間になっています」とすでに番組のとりこになっている模様だ。
リリーは「僕が一番尊敬の念を持っている文化なんです」と音楽へのリスペクトを明かすと「コロナ禍では歌ってはいけないなんてSFみたいな経験をしましたが、改めて生活になくてはならないのが音楽なんだと思います」と存在の尊さを強調。上白石も「私にとって音楽は心の処方箋。どんな心理状態のときでもしっかり寄り添ってくれる。音楽に救われたことが何度もあります」と自身の人生には欠かせないものだという。
そして、番組が長く愛される理由について、リリーは現在のサブスクを例にあげ「以前はなかなか昔の音楽に触れることがなかったのですが、いまはいろいろな音楽が同じお盆に乗っている。小学生が80年代アイドルのことを知っているのが当たり前の世の中になった。世代を超えて共通の音楽を聴くようになったので、この番組も続けてこられたのかも」と分析。
上白石も「もし番組に出演してカバーするなら?」という問いに大貫妙子の「都会」と答える。2000年生まれの上白石にとって「都会」は生まれるはるか前の名曲だが、「今すごく好きなんです」とリリーの分析を裏づけるような回答をしていた。