アメリカン·エキスプレス·インターナショナル, Inc.はこのほど、旅行に関する意識調査「アメリカン·エキスプレス·グローバル·トラベル·トレンド·レポート」を発表した。調査は2月3日~11日、世帯収入7万米ドル以上、かつ年1回以上飛行機を利用しての旅行をする世界7カ国8,000人(日本、カナダ、メキシコ、オーストラリア、インド、イギリス各1,000人、米国2,000人)を対象に、インターネットで行われた。

  • 2023年の旅行頻度について(日本)

    2023年の旅行頻度について(日本)

2023年の旅行頻度について聞いたところ、日本人の46%が「昨年よりも回数を増やす」予定であることが明らかに。回数については、半数以上が「3回以上」(51%)と回答した。

旅行先については、日本人のTOP3は、1位「日本国内」、2位「米国本土」、3位「ハワイ」となり、利用する交通手段についても「国内線」(59%)、「車」(48%)、「鉄道」(39%)が上位に。「国際線」を利用する日本人の割合は33%にとどまり、世界7カ国平均の57%を大きく下回った。

また、近年の物価高の影響で2023年の旅行の計画を「海外ではなく国内に変更した」日本人は29%と、海外旅行に対して慎重な姿勢がうかがえる。2023年の旅行にかける総予算についても、日本人の平均は19万5,874円と世界7カ国中最も低い結果に。

さらに、ゴールデンウィーク中の旅行について聞くと、日本人の32%が「旅行を予定している」と回答した一方で、「まだ分からない」が32%と、やはり慎重に検討している人たちが多いよう。また、旅行先は「国内旅行」が82%とダントツ。交通手段は「車」(55%)が最も多く、次いで「飛行機」(47%)、「電車」(39%)となった。

  • 日本のミレニアル・Z世代(1981年~2012年生まれ)の動向

    日本のミレニアル・Z世代(1981年~2012年生まれ)の動向

日本のミレニアル・Z世代(1981年~2012年生まれ)の回答に限定すると、物価高の影響を受けて「より低予算の宿や旅行先を選ぶ」が31%、「学校などの休暇期間と旅行時期をずらす」が15%と、いずれも全体平均と比べて5ポイントほど高い。

また、「食」が旅行の大きなモチベーションとなっているようで、「特定のレストランを訪れることを目的に旅行を計画したことがある」が52%と、日本の全体平均より10%高い結果に。さらに、64%が「目的地に到着する前」または「旅行の予約前」に外食の予約を入れると回答し、こちらも全体平均の50%を大きく上回った。

  • 2023年に旅行したいと思うきっかけになった情報チャンネル

    2023年に旅行したいと思うきっかけになった情報チャンネル

旅行したいと思うきっかけについては、日本では「テレビ番組」(36%)や「その他」(32%)が上位にあがったのに対し、世界7カ国平均では「友人や家族からの推薦」(47%)に次いで「インスタグラム」(31%)が上位に。世界7カ国のミレニアル・Z世代は「フェイスブック」(26%)や「ティックトック」(18%)の割合も一定数を占め、ソーシャルメディアの影響を受けている様子がうかがえる結果に。日本のミレニアル・Z世代も、「テレビ番組」よりも「インスタグラム」が多かった。

次に、環境負荷などに配慮した「レスポンシブルツーリズム」(責任ある観光)について聞いたところ、「レスポンシブツーリズムに関心がある」日本人は51%で、世界7カ国平均の75%と比べて低い結果に。一方、日本人の68%が「宿泊施設が未使用の洗面用具などの無駄を減らしている方法を知らせてくれるのは良いこと」、60%が「環境にやさしいアメニティやサービスを提供しているホテルに泊まりたい」と回答し、環境に配慮した宿泊施設を積極的に選ぶ傾向が見られた。

  • 2023年に予定しているアジアの旅行先(上位3カ国)

    2023年に予定しているアジアの旅行先(上位3カ国)

最後に、2023年に予定しているアジアの旅行先を教えてもらったところ、世界7カ国の平均では、1位「日本」(40%)、2位「シンガポール」(33%)、3位「タイ」(30%)という結果に。インド以外の国で日本が1位にあがり、2023年も強いインバウンド需要が日本にあることが伺えた。