■『ミステリと言う勿れ』北村匠海の父親役にツッコミ

――ジュニアさんの役者としてのお仕事といえば、2022年1月クールにはフジテレビ系ドラマ『ミステリと言う勿れ』で平成の切り裂きジャック・羽喰玄斗役を演じられ、狂気的な役どころで話題となりました。どんな経緯で出演が決まったんでしょうか。

フジテレビ系ドラマ『トレース~科捜研の男~』で、警視庁刑事部長でありながら裏の顔を持つサイコパスを演じたことがあるのですが、それがきっかけだったと思います。同じ監督なのですが、ぜひこういう役をやってほしいと言ってくださって。

――ジュニアさんにとって、羽喰玄斗はどんな役でしたか。

非常に理解し難い役柄で、どう演じていいか悩みましたが、インパクトのある面白いキャラクターだなとやり甲斐も見いだしながら演じさせていただきました。あと北村(匠海)くんの親父がなんで俺やねん! っていう(笑)。

■YouTubeは好き勝手にただ遊んでいるだけ

――SNSでも、そこが親子なんだ! と話題になっていました(笑)。ジュニアさんは現在YouTubeチャンネルを2本持っていて頻繁に更新されていますが、今なお第一線で走り続けているモチベーションはどんなところにあるのでしょうか。

「走り続けている」という感覚は一切ないですね。YouTubeは空いている時間を使って好き勝手にやっているだけ、ただ遊んでいるだけです。キャンプしたり、芸人仲間と喋ったり。

――“YouTubeでこんなふうに遊びたい”というアイデアは常に頭の中にあふれているのでしょうか。

そうですね。YouTubeとテレビはまた違いますし。テレビもやっぱり楽しくて遊んでいる感覚はありますけど、ちゃんとしたアミューズメントパークに、しっかりとしたジェットコースターや観覧車があって、そこに参加させていただいているような。対してYouTubeはブランコも何もないような公園で何をして遊ぶ? とゼロからルールを作って遊ぶ場所。同じ遊びでもそういう違いがあるんじゃないかな。

――YouTubeでは、数字やコメントで簡単に反響が届きますが、それはジュニアさんにとってうれしいことなのか、煩わしいことなのか、どちらの気持ちが大きいですか。

今までこんなふうにダイレクトに声が届くことはなかったから、いいことですね。テレビだと苦情が入るのはテレビ局で、僕のところまで来ないでしょうし。YouTubeを始めたのは遅かったですが、改めて「こんなにダイレクトにいろんな声が届くんや」と驚きましたし、話に聞いていたよりずっと、良識のある方々が見てくださっているんだなと有り難く思います。

――では最後に、『新・ミナミの帝王』最新作の見どころを教えてください。

ちょっと疲れていたり、余裕のない方の心には刺さる作品です。ただ、本当に健全な心と体の持ち主って今どれくらいいるんだろうと考えると、ほとんどの皆さんに共感いただけて、注意喚起にもなるいい脚本になっているのではないかと。一生懸命撮影したので、ぜひご覧いただきたいです。

■千原ジュニア
1974年3月30日生まれ、京都府福知山市出身。ひきこもりだった学生時代に、兄・せいじの誘いを受け、お笑いコンビ「千原兄弟」を結成。15歳にしてNSC大阪8期生となり、二丁目劇場などを中心に活躍。バイク事故などで生死の境をさまようも『人志松本のすべらない話』(TBS)などをきっかけに全国区の芸人となる。レギュラー番組に『にけつッ!!』(読売テレビ)、『千原ジュニアのヘベレケ』(東海テレビ)、『千原ジュニアの座王』(関西テレビ)、『ゴゴスマ -GO GO!Smile!-』(CBCテレビ)など。トークライブ『チハラトーク』を毎月開催している。
■『新・ミナミの帝王 銀次郎の新たな敵は神様!?』(25日14:57~カンテレ※関西ローカル)

原作は週刊漫画ゴラクで連載中の漫画『ミナミの帝王』(原作・天王寺大氏、萬画・郷力也氏)。“ミナミの鬼”と恐れられている大阪ミナミの金貸し・萬田銀次郎(千原ジュニア)と、銀次郎の舎弟・坂上竜一(大東駿介)のコンビを中心に、欲望とカネに翻ろうされる人々の姿を描く。第22作目となる最新作は、“霊能語”を操るホームレスが宗教団体の教祖が、若者や主婦など救いを求める人々の心の隙間に近寄っていくというストーリー。萬田の顧客の中にも、お布施のため身の丈に合わない借り入れをする者が。急成長を遂げる宗教団体の闇に萬田が鋭く切り込んでいく。出演者に、若月佑美、塩野瑛久、夙川アトム、南出凌嘉、増田有華、赤井英和。