一方の永瀬は、現場でいろいろなことをディスカッションしているという。

「永瀬さんはとても努力家で、すごくシーンに対して準備をされている。だから、こちらもしっかりと話をしながらやっています。永瀬さんは僕らの言葉を理解して処理するスピードや感性がすごい。とても謙虚でポジティブに現場に入られていて、すごくクレバーな印象を受けます」

動物的な直感で芝居をする広瀬の瞬発力をしっかりと受け止めているのも永瀬のすごいところだ。

「音はどちらかというと空豆に振り回される役なので、クランクイン前に『受けの芝居が大事になってくる』という話はさせていただきました。音はセリフをどう言うかというよりは、どんな目線で空豆を見つめるか、どんなタイミングで彼女に目線を向けるのかが重要なのですが、本当に永瀬さんのお芝居は繊細で目の動き一つで、空豆のことをどう思っているのかが伝わってくる。素晴らしい俳優さんだなと思います」

さらにもう一つ、金井氏が唸ったのが永瀬の声。SNSでも話題を呼んでいるナレーションの永瀬が抜群だという。

「ナレーションめちゃくちゃうまいですよね。収録前に、作品のトーンを含めて、どんな声の高さでやろうかという話はしていたのですが、本当に永瀬さんの声は儚いというか、切なさを帯びていて、心に響きますよね。人の心にスッと入ってくる声です」

現場での居住まいはまったく異なるというが、共通点もあるという。

「2人とも動物や子供が大好きで、撮影現場に子供や動物が来ると、ずっとキャッキャキャッキャしているんです。放っておいたら何時間でも遊んでいる(笑)。お二人とも大スターでしっかりしているのですが、考えてみればまだ24歳の若者なんですよね。楽屋でも駄菓子ばかり食べているし(笑)。そのギャップがとても素敵です」

第5話で、空豆、音のそれぞれが夢に向かって大きく動き始めた。

「第6話以降、夢を追いかける2人の話が進んでいきますが、そのなかで、1話からずっと描いている2人の恋の距離感がどう変わっていくのか。きっと皆さんが納得いただけるようなラストに向かっていくと思うので、ぜひ楽しみにしていてください」

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