山三酒造は2月14日、現代表である荻原慎司氏の事業引き継ぎのもと、2月からの酒蔵活動の再始動を発表した。

  • 山三酒造

山三酒造は、1867年に創業。信州上田の真田家の家紋「真田六文銭」を酒名に冠した、飲みやすくすっきりした味の地酒として支持されてきていたが、作り手の高齢化と設備の老朽化により、2015年より事実上の休蔵状態になっていた。

今回、地元・長野県佐久市出身の荻原氏が、150年超の歴史を築いてきた同酒造に感銘を受け、事業の再構築を決意。由緒ある酒蔵を守りたいとの強い想いから、先代が必死に守ってきた「山三酒造」という名をそのままに、精神を継承していくとのこと。

同社では、京都の「ハクレイ酒造」で7年間酒造りに従事してきたという栗原由貴氏を杜氏に就任。老朽化が進んでいた醸造設備を一新し、若き杜氏の柔軟な発想と高度な醸造技術を加えていく。

  • (左から)栗原由貴氏、荻原慎司氏

伝統を守りつつ新たな銘柄も打ち出していくことに加え、地域の風土に根ざした世界に誇れる新たな日本酒を作り出し、海外への販路拡大を目指すという。