日本酒造組合中央会は2月3日、「2022年度日本酒輸出実績」を発表した。

  • 輸出実績推移

2022年度(1月~12月)の日本酒輸出総額は474.92億円(昨対比:118.2%)に達し、13年連続で前年を上回る金額になった。数量も35,895キロリットルと過去最高を記録している(財務省貿易統計)。

輸出金額の1位は中国(約141.6億円/昨対比137.8%)だった。中国で日本酒は高級酒として若者や富裕層を中心に人気を集め、好みの日本酒をレストランに持ち込んで楽しむスタイルが見られるという。

2位はアメリカ(約109.3億円/昨対比114.0%)、3位は香港(約71.2億円)で3位までを合わせると67.8%を占めている。4位は韓国(約25.2億円/昨対比167.9%)と続き、ほとんどの国で輸出金額は過去最高を記録した。

  • 1リットルあたりの輸出価格

輸出金額の伸び率は数量の伸び率を上回っており、1リットルあたりの平均輸出価格は10年前から2倍以上上昇している。特に高価格帯のプレミアムな日本酒が海外輸出のトレンドとのこと。

また、輸出金額は、マレーシア(昨対比 187.5%)、ベトナム(昨対比 236.6%)、タイ(昨対比201.7%)と東南アジアでは日本酒市場が急拡大しており、インバウンドも多い東南アジアは今後の成長が期待できるという。欧州においても、金額が255.1億円(昨対比125.3%)と堅調に推移している。

1リットルあたりの日本酒の輸出価格は2021年に引き続き2022年も上昇。10年前(2012年)の輸出金額は633.0円だったが、2022年には1,323.1円と2倍以上上昇した。現在、輸出金額は国内出荷金額の1割を超えている。

一方、輸出数量1位はアメリカ(9,084キロリットル/昨対比102.9%)、2位は中国(7,388キロリットル/昨対比101.7%)、3位は韓国(4,054キロリットル/昨対比167.6%)だった。