仕事に集中しているときに、隣からいきなり会話を振られたら、あなたはどのような気持ちになりますか。集中力が切れてしまい、仕事が止まってしまうことにイライラしてしまう人が多いのではないでしょうか。

本記事では、仕事中に話しかけてくる人の心理や、相手との関係を悪化させることなく、仕事に集中できる環境を取り戻すための対処方法などをご紹介します。

  • 仕事中に話しかけてくる人が邪魔でストレス

    仕事中に話しかけてくる邪魔な人の心理や、対処法を紹介します

仕事中に話しかけてくる邪魔な人とは? デスク爆弾という言葉も誕生

仕事中や集中したいときなどに遠慮なく話しかけてくる、「正直ちょっとうざいな…」と感じてしまう人。男性・女性問わず、どのような職場にも、そんな人は存在するでしょう。

もちろん報連相は業務に必要ですし、雑談から仕事のヒントが生まれることもあります。しかしこちらの都合を考慮せずに延々と話しかけてくる人や、業務時間内に私語ばかりする人には困ってしまいますね。

最近では、このような迷惑行為を指した「デスク爆弾」という言葉も誕生しています。

しかし、話しかけてくる人が特に上司である場合は冷たくあしらうわけにもいかず、頭を抱えている人も多いのではないでしょうか。また仮に部下であっても、厳しく注意すればパワハラだ、マネジメント職としての職務放棄だ、などととらえられるのではと、心配になる人もいるでしょう。

仕事中に話しかけてくる人にイライラする理由

  • 仕事中に話しかけてくる人にイライラする理由

    仕事中に話しかけてくる人にイライラする理由とは何なのでしょう?

そもそも私たちは、なぜ仕事中に話しかけられるとイライラしてしまうのでしょうか。

理由としては、せっかく乗りに乗っていたのに急に話しかけられると、集中力が切れてしまったり、浮かんでいたアイデアを忘れてしまったりするからだと考えられます。集中力が奪われると、気が散ってミスが増えてしまったり、業務のスピードが落ちてしまったりします。単純に話を聞いている間の時間も奪われてしまうため、不快に感じる人も多いのでしょう。

また、仕事の関係である以上は多少なりとも気を使ってしまうため、予想以上に疲れてしまうことにつながる可能性もあります。

仕事中になぜ話しかけてくるのか? その理由や心理は?

  • 仕事中に話しかけてくる理由

    仕事中に話しかけてくる理由を紐解いてみましょう

一般的に考えると、相手が仕事をしていると分かっていたら、むやみに話しかけないでおこうと気を使うことが礼儀でしょう。多くの人はこのような気を使えるのではないかと考えられます。

一方で、実際に話しかけてくる人が一定数いるのはなぜなのでしょうか。仕事中に話しかけてくる人の心理はどのような状態なのかを考えてみましょう。

仕事が暇なため

あまりにも仕事が暇であるため、どうしても話しかけてしまうといったことが考えられます。自分に与えられたタスクが終わってしまった、もしくはすることがほとんどなく暇な状態のため話しかけてくるのでしょう。確かに何もすることがなくて隣に同僚がいたら、話しかけたくなるのもうなずけます。

この場合はその人自身に問題があるわけではなく、職場の環境や業務分担に改善点があるといえるでしょう。こういった場合には上司に相談して、その人のタスクを増やしてもらうことで改善されるかもしれません。

仕事をサボりたい・したくない

どうにか仕事をサボりたいという心理の人も、話しかけてくる傾向があるといえます。こういった人は仕事に対して熱意があまりなく、仕事をサボるために、私語を積極的に使用すると考えられます。

このタイプの人たちと積極的に私語をしてしまうと、上司に対して一緒に悪い印象を与えかねません。邪険にできない場合は、真剣に返事はせず、軽い相づちを打つ程度に抑えておくのがいいでしょう。

話好きで自慢、悪口などの無駄話をしたい

とにかく誰かと無駄話がしたい、おしゃべり好きである可能性もあります。このタイプの人たちは、内容に関わらずとにかくうわさ話や自慢、人の悪口などの無駄話をすることが好きだと考えられます。時と場所を考えることなく、自分が話したいときに話しかけてくる傾向があるでしょう。

自慢話であれば、笑って聞いてあげればやり過ごせますが、誰かの悪口が話題に出てしまった場合は特に注意が必要です。自分も悪口を言っていたと思われないように、深く同意しないようにしましょう。

あなたに好意や関心があり、親しくなろうと思っている

あなたに興味があって、仲良くなりたいから話しかけて距離を縮めようとしているパターンも考えられます。友人としてはもちろん、恋愛対象として見られている可能性もあるかもしれません。

相手はあなたに夢中で、今の状況が読めなくなってしまっている場合があります。とにかく距離を縮めて仲良くなることが目的となってしまっており、仕事中であることを忘れているのでしょう。

今まで以上に仲良くなりたいから

今すでに親交がある相手でも、今以上に仲良くなりたいと考えている可能性も考えられます。あなたに話しかけることでお互いに意見を交換し、理解を深めて関係性を向上させることが目的なのでしょう。すでに少し仲が良いため、仕事中に話しかけても迷惑ではないと勘違いしている可能性もあります。

また、よかれと思ってコミュニケーションをとろうとしてる可能性もあるため少し厄介です。こちらも今まで育ててきた関係性を壊したくない場合は、より対処が難しいでしょう。

部下の状態を知りたいから

上司が頻繁に話しかけてくる場合には、部下の様子や現状を把握したいからという心理である可能性もあるでしょう。部下とコミュニケーションを取ることで関係性を向上させ、相談しやすい環境を作ろうとしているとも考えられます。

このパターンもよかれと思って話しかけているため、悪気がありません。また、上司からすると仕事をしている延長でしかないため、邪魔している自覚はほとんどないと考えられます。

仕事中に話しかけてくる邪魔な人への対処法

仕事中に話しかけてくる人の心理は分かりましたが、実際に話しかけられたとき、どのように対処したらいいのでしょうか。冷たくあしらうことなく、うまく逃げるための対処法をいくつかご紹介します。

手を止めずに話を聞く

1つ目は手を止めずに話を聞くことです。やっている最中である仕事を止めずに相づちを打ってみましょう。パソコンや資料から目を離さずに話を聞くことで、相手もこちら側が今忙しいのだと察知しやすくなると考えられます。手を止めずに聞くと話が盛り上がりにくいため、会話が長引く可能性も低いでしょう。

あなたが忙しいのだとなかなか気付いてくれない人でも、めげずに手は止めないことを徹底するのがおすすめです。何度か続けているうちに、話しかけてくる回数が減ることが期待できます。手を止めなくても無視しているわけではないので、悪い印象を抑えることができるでしょう。

会話を適当に流す

会話をあえて適当に流すことも効果があると考えられます。真剣に話を聞く姿勢を見せたり、熱心に相づちを打ってしまったりすると、相手も話すことが楽しくなり、なかなか会話が終わらない可能性があります。

無視するわけではなく、話は聞いてあげるのですが、真剣には聞かず適当に流してみましょう。こちらから会話を広げるような質問をしないように意識して、軽くうなずいたり、当たり障りのない返答をしたりして会話を育てないようにすることがコツです。

仕事中はイヤホンやヘッドホンを付ける

職場のルールにもよりますが、イヤホンやヘッドホンをつけることも有効だと考えられます。イヤホンを付けているだけで話しかけにくいですし、会話は手短にという意思表示として受け取ってもらいやすいでしょう。

それでも話しかけられた際は、両耳を外すのではなく片耳だけを外すことで、今忙しいのだと相手に伝わると期待できます。 イヤホンやヘッドホンを途中からではなくはじめから付けていることで、その人を避けているのではなく、単に集中したいのだと思われる可能性が高く、悪い印象を与えることなく対処できるでしょう。

少ししたらその場を移動する

少し話をしたら、何かしらの理由をつけて、その場を離れてしまうのも一つの方法です。相手を黙らせるよりも、自分自身が全く別の場所に移動してしまうことで会話の回避が期待できます。

黙って離れてしまうと悪い印象を与えてしまうため、トイレに行くことや電話をしないといけないなど、軽い謝罪とともに理由を伝えて、即座にその場を離れてみましょう。

相手に黙ってもらう方法を考えるよりも簡単で、トラブルにつながりにくいためおすすめです。

今は忙しいと正直に伝え、話は後で聞かせてほしいと伝える

その話は後で聞かせてほしいと伝えてみることもいいでしょう。今は聞くことができないけど、後で聞かせてほしいと伝えることで、会話自体を拒んでいるわけではないことを伝えられます。相手も後で聞いてくれるなら、と納得してくれる可能性が高いでしょう。

この方法なら、関係性が悪化してしまう危険性も低いといえるでしょう。

上司に相談する

自身で解決する以外に、それとなく上司から伝えてもらうなどの方法もあります。その際、自分の名前は出さないでほしいと、忘れずに上司に依頼しましょう。「○○さんが、君に話しかけられて困っていると言っていたよ」などと伝えられてしまうと、告げ口したと思われて、関係がこじれてしまう可能性があります。

上司から本人に注意してもらう以外にも、全体に向けて私語を慎むように周知してもらう、席が近いことで話しかけられやすいのならば席替えをしてもらうなど、さまざまな方法があります。まずは自分が困っているという事実を、上司に相談してみましょう。

仕事中に話しかけてくる人に上手に対処し、働きやすい環境を手に入れよう

仕事中、こちらが忙しいときにも関わらず無神経に話しかけられると、集中力が切れてしまいイライラにつながります。その一方で、仕事上の付き合いである以上、冷たく扱うことも難しく悩んでいた方も多いのではないでしょうか。

話しかけてくる人の心理を理解し、その上で相手を不快させることなく回避することで、職場環境と業務効率を改善させましょう。

なお報連相など、業務を行う上で必要なコミュニケーションも存在します。話しかけられたからといって内容も聞かずにシャットアウトするのは避けてくださいね。