えちごトキめき鉄道は、ダイヤ改正を2023年3月18日に実施すると発表した。妙高はねうまラインで夜間に運転している「おかえり上越」を現行の下り1本から下り3本に増発。22時台の「おかえり上越3号」は「特急編成」で運転するという。
「おかえり上越」は現在、下り1本のみ設定され、上越妙高駅20時28分発・直江津駅20時43分着の普通列車として運転。上越妙高駅で北陸新幹線の上り「はくたか576号」(上越妙高駅20時10分発)・下り「はくたか573号」(上越妙高駅20時14分発)と接続している。
えちごトキめき鉄道代表取締役社長、鳥塚亮氏のブログによれば、2022年3月のダイヤ改正で、新潟発新井行の快速列車と、その折返しとなる新井発直江津行の普通列車が運転を取りやめ、さらに特急「しらゆき」も減便され、上越妙高駅で北陸新幹線の上り「はくたか576号」・下り「はくたか573号」と接続する列車がなくなったことから、地元の要望もあり、毎日運転の臨時列車として「おかえり上越」を設定したという。1年近く実験的に運行してきた「おかえり上越」の利用が多いことから、今回のダイヤ改正で本数を増やし、下り3本を設定することとなった。
現行の「おかえり上越」は後続の下り普通列車(妙高高原発直江津行)と統合され、ダイヤ改正後は妙高高原駅19時48分発・上越妙高駅20時27分発・直江津駅20時43分着の「おかえり上越1号」として運転。現在、二本木駅21時14分発の直江津行、妙高高原駅21時14分発の直江津行として運転される下り普通列車2本も統合され、ダイヤ改正後は妙高高原駅20時58分発・直江津駅21時47分着の「おかえり上越2号」として運転される。
22時台には、新井発直江津行の「おかえり上越3号」を新規設定。現在、北陸新幹線の下り「はくたか577号」(上越妙高駅22時16分発)と接続する下り普通列車は上越妙高駅を22時46分に発車しており、乗換えに30分かかる状況だったが、ダイヤ改正後の「おかえり上越3号」は上越妙高駅を22時27分に発車するため、「はくたか577号」(改正後の時刻は上越妙高駅22時14分発)との乗換え時間が13分に短縮される。直江津駅には22時43分に到着し、日本海ひすいラインの最終列車(直江津駅22時49分発)にも乗り換えられる。
この「おかえり上越3号」は「特急編成」による運転とされている。鳥塚氏はブログの中で、特急列車の上り「しらゆき6号」(E653系)が終点の新井駅に到着した後、回送列車となって直江津駅まで運転され、同駅ホームに留置されると説明。「そこで考えたのが回送電車に乗客を乗せてみようという列車」とコメントしている。回送列車を定期列車として活用することで、「特急返却車両を使用する普通列車」が「おかえり上越3号」になるとのことだった。
今回のダイヤ改正では、他にも妙高はねうまラインで上りの一部列車を時刻変更し、北陸新幹線との接続改善を図る。利用状況に合わせた一部列車の運転取りやめと運転区間の見直しも行い、北越急行の車両による妙高はねうまラインへの直通運転は廃止に。日本海ひすいラインも上りの一部列車を時刻変更し、直江津駅および泊駅での接続を確保するという。