エヌエヌ生命は12月14日、「中小企業経営者に関する調査」の結果を発表した。調査は11月18日~20日、50代以上で、10年以上の経営者経験がある日本全国の中小企業(従業員300人未満の規模)経営者1,236名を対象にインターネットで行われた。

  • いつまで経営者でいたいか

    いつまで経営者でいたいか

はじめに、いつまで経営者でいたいか聞いたところ、「70~74歳」(25.7%)や「75~79歳」(20.4%)と70代に回答が集中。年代別で比較すると50代・60代のベテラン経営者は74歳までという回答が多いのに対して、70代のベテラン経営者は、75~84歳までという回答が多かった。

また、引退後、経営する会社をどうするか決めているかを教えてもらったところ、「廃業」が最も多く37.8%。次いで「親族への事業承継」(21.4%)、「会社関係者への事業承継」(11.0%)と続き、「M&A」はわずか3.4%、「未定」は26.1%だった。

  • 引退後を考えてなにか実行したことはあるか

    引退後を考えてなにか実行したことはあるか

続いて、引退後の方向性として親族や会社関係者への事業承継と回答した400名に対し、引退後の会社の方向性を決めた理由について聞いたところ、「事業が続いて欲しいから」(65.8%)がダントツのトップに。次いで「家族・親族に資産を残したいから」(29.8%)、「経営意欲がある人に任せたいから」(25.8%)と続いた。

また、引退後を考えてなにか実行したことはあるか聞いたところ、42.3%が「事業承継候補者との協議」と回答した一方で、43.8%が「特にない」と回答。事業承継を想定しながらも4割以上が引退後に向けて具体的な行動を起こしていないという実態が明らかとなった。

  • 事業を継ぎたい方や買収したいという申し出があったら、どう思いますか

    事業を継ぎたい方や買収したいという申し出があったら、どう思いますか

次に、全調査対象者に対し、事業を継ぎたい・買収したいという申し出があったらどう思うかを聞いたところ、「継ぎたい」については62.3%が、「買収したい」については45.3%が「前向きに検討したい(どちらかというとを含む)」と回答。

事業承継をするとしたら、どれくらいの準備期間が必要だと思うかを聞くと、「1年以上2年未満」(32.4%)が最も多く、7割以上(74.9%)が2年未満と回答。また、これまでの経験から、経営者の能力として期待することについて教えてもらったところ、「事業についての専門知識」(50.2%)が最も多く、次いで「実行力」(49.1 %)、「コミュニケーション能力」(39.9%)と続いた。