早いもので、今年も残すところあとわずか。少しずつ年末年始を迎える準備もすすめたいところです。

そこで本稿では、お正月飾りの正しい選び方・飾り方についてご紹介。教えてくれるのは、お正月飾りを通じて伝統文化の継承と革新を目指す企業「秀〆」さんです。

  • お正月飾り、しめ縄の飾る場所、飾り方

    お正月飾り、しめ縄の飾る場所、飾り方

「お正月飾り」「しめ縄」は毎年飾っているのに、どこに? 何を? いつまで? 飾ればいいのかを忘れてしまっている人は意外と多いはず。

お正月飾りの選び方

同社によると、お正月飾りを選ぶ際のポイントは「飾る場所から選ぶ」「飾りの意味から選ぶ」の2つ。

■お正月飾りを「飾る場所」から選ぶ

「飾る場所」は、主に「玄関」「神棚」「水回り(火の元)」「室内(インテリア)」に分けられ、それぞれに適するお正月飾りを選ぶ必要がある。

  • 玄関のお正月飾り

    玄関のお正月飾り

まずは「玄関」。神様をお迎えするための目印となり重要な場所とされる玄関には、”門松”を飾り付けます。関東では玉飾り、関西ではしめ縄(ゴンボ)を飾り付けるのが一般的で、近年ではリースの需要も増加傾向に。

  • 神棚のお正月飾り

    神棚のお正月飾り

神棚には、歳神様をお迎えし、神棚にお祀りするための神聖な場所として”しめ縄”を。関東では牛蒡じめ(ごぼうじめ)、関西~中京では五社、三社、新潟では米どころを表現した稲穂のついた大黒〆(だいこくじめ)などのしめ縄を飾る風習が。なお、神棚のしめ縄は、1年中飾るのが一般的とのこと。

  • 水回り(火の元)のお正月飾り

    水回り(火の元)のお正月飾り

昔から水や火の元には災いがあるため、水回り(火の元)には玄関飾りを簡略化したシンプルなしめ縄を飾る。関東では輪飾りや輪〆(わじめ)、関西ではメガネ、中京では豆〆(まめじめ)と呼ばれる輪飾りを飾るのが一般的。

  • 室内(インテリア)のお正月飾り

    室内(インテリア)のお正月飾り

玄関飾り同様、神様の通り道としての目印として、室内には主に鏡餅を飾る風習が。しかし、最近ではご自宅事情により、ミニ門松や木製の鏡餅、玄関リースを飾る家庭も増えているという。

■お正月飾りを「飾りの意味」から選ぶ

玄関飾りなどに取り付けられている飾りには様々な意味があり、例えば、代々繁栄することを祈願する「橙(ダイダイ)」、実りの多い年を願う「稲穂」など、未来への願いを込めて飾られているものが多い。お正月飾りを選ぶ際には、それぞれの家庭・企業に合った意味をもつ飾りを選ぶようにするとよい。

  • お正月飾りを「飾りの意味」から選ぶ

    お正月飾りを「飾りの意味」から選ぶ

お正月飾りの飾り方・しまい方

お正月飾りを飾る日は、12月13日の「正月事始め」〜28日の間がよいとされており、29日は「苦が立つ」「二重苦」、31日は葬儀と同じ「一夜飾り」とされ縁起が悪いという。飾る時間は特に関係なく、大安や仏滅などの六曜についても特に気にしなくていいとのこと。

飾る期間は松の内までとされており、一般的に関東は1月7日まで、関西は1月15日までなど、地域によってさまざま。

しまい方としては、各自治体のどんど焼きやお焚き上げなどで無病息災を祈願し焚き上げてもらうか、塩で清めてから自治体の処分方法(分別など)にしたがって処分する方法も。気になる場合は、新聞紙などでくるんで出すとよい。