トライベックは12月7日、トライベック・ブランド戦略研究所が実施した有力企業252社の企業情報サイトに関するユーザー調査の結果を発表した。調査は10〜11月、1万3,800人を対象に行われたもの。

  • CCサイト指数ランキング<総合ランキング上位20>

同調査では、業種別に抽出した企業情報サイトのユーザーに、対象サイトのコンテンツを閲覧の上、その評価を行ってもらった。対象の企業情報は「会社案内」「ニュースリリース・プレスリリース」「技術情報/品質・安全・安心への取組み」「サステナビリティ・CSR・環境への取組み」「IR情報」「理念・ビジョン」の6コンテンツ。

総合ランキングであるCCサイト指数は、6コンテンツ各々の総合評価(5段階評価)の平均により算出している。

1位は4年連続で「サントリー」に。「水と生きる」を理念とし、サステナビリティ領域では「水の持続可能性」に資することを最重要課題として挙げている。サイトでは、同社の重要な経営資源であると同時に地球の貴重な共有資源である「水」について、現状の課題、課題に対する取り組みや目指すべき将来像が分かりやすく紹介されている。

閲覧後の意識の変化では、回答者の半数近くが「企業の興味・関心が高まった」と回答した。

2位には「ヤマハ」がランクイン。昨年の13位からランクアップとなり、特に「サステナビリティ・CSR・環境への取組み」の評価が大幅に向上した。サステナビリティにおいては「楽器の原料となる木材の持続可能な利用」「音楽文化の普及・発展」をマテリアリティのひとつとして掲げている。

サステナビリティコンテンツでは、「おとの森活動と木材資源への取り組み」「地域に根差した世界中の子どもたちへの器楽教育」「ピアノを通じたインクルーシブな社会への取り組み」が特集記事として大きく紹介されているが、同社らしさが伝わるテーマを中心に、企業のパーパスを発信している事が高評価につながったとも考えられる。

3位は「資生堂」。「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」をミッションとし、「美の力によるエンパワーメント」といった企業ならではのマテリアリティを掲げている。

サイトでは、がん治療の副作用による外見のサポートケア、あざやシミ、傷跡といった肌に深刻な悩みを抱える人たちへの商品開発、高齢者や障がい者に向けた資生堂化粧療法の取り組みなどが紹介されている。化粧を通じ、誰もが持つ「自分らしくありたい」という願いを支援する姿勢が、多くの人に共感され、高評価を支える要因のひとつになっていると考えられる。

以下、4位に「富士フイルムホールディングス」、5位に「花王」、6位に「ANAホールディングス」、7位に「ライオン」、8位に「キユーピー」、9位に「トヨタ自動車」、10位に「ユニ・チャーム」がランクイン。上位に、食品・水産、化学・繊維業界の企業が多く並ぶ結果となった。